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グローバル化はどこまで続くのか ── 『静かなる大恐慌』を読んで

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世界のグローバル化はどこまで進のだろうかとふと思う。自分は独立してからずっと国内の仕事ばかりするようになって海外の仕事に近づく機会がほとんどない。しかしメディアを介して海外の情報は入ってくるので、グローバル化の流れは止まらない現象のように思えてくる。

グローバル化という言葉が一人歩きしはじめたような感覚があるというのはおそらくそれを動かしている前提や結果として起きている問題がよく見えなくなっているからだろう。

20120911g214

静かなる大恐慌 (集英社新書)

柴山桂太 (著)

本書はグローバル化の大前提として資本主義であることを置いている。この前提がシンプルである故に話の筋が分かりやすい。

ざっと次のようなストーリーラインで読めば大意はつかめると思う。

資本主義体制の下でのグローバル化は社会や経済を不安定化させやすい。

さてこの資本主義とは何か。そして資本主義の問題とは何か。



不安定化した社会・経済は自然に安定に向かうことはない(※)。

安定させるために大きな政府を必要とするようになる。



そして不安定が引き金になってグローバル化は終焉する。

しかし資本主義は終わらない。そしてまた再び...


グローバル化の問題は(※)の現象として説明されている。非常にシンプルな前提だが、資本主義と結びつけてグローバル化の諸問題が説明されている点で、経済に詳しくない方にもお勧めだ。「大きな政府を必要とする」という結末は意外な感もあり面白い。そして改めて資本主義とは何だったのかについても理解を深めるきっかけになるのではないか。

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