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ハリウッドニュース補完計画6:「スーパーマン」新作からノーランが離脱?

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 ザック・スナイダー監督ファンに朗報。「スーパーマン」の新作に、「ダークナイト」のクリストファー・ノーランが口を出すことはなくなりそうだ。

 これまで「スーパーマン」の新作は、製作スタジオのワーナー・ブラザースの要請により、同じスタジオで「バットマン」シリーズ2作「バットマン・ビギンズ」「ダークナイト」を大ヒットさせたクリストファー・ノーラン監督がスーパーバイザーを務めることになっていた。

 が、「スーパーマン」の新作の監督がザック・スナイダーに決まった後、ノーラン監督の私生活のパートナーでもあり、彼の作品の製作を手掛けるエマ・トーマスがこんな発言をしたのだ。

 要旨はこうだ。ノーランはひとつのことに没頭するタイプで、新作の製作が始まると他のことが出来なくなる。また、ノーランと脚本家のデビッド・ゴイヤーはこの新作についてあるアイディアを持っていたが、そのアイディアはワーナー・ブラザースに受け入れてもらえなかった。今や「スーパーマン」の監督がザック・スナイダーになり、ノーランが監督する「バットマン」の新作が動き出したので、ノーランも私も「スーパーマン」は監督のスナイダーに任せたいと思っているーー。

 これが本当なら、どちらの新作にとっても朗報だろう。もともとザック・スナイダーは小さい頃から「へヴィメタル」などのビジュアル優先の大人向けアメコミを読んでいて、彼が監督した「300」も「ウォッチメン」もアメコミ原作で、もともとこの分野には造詣が深い。

それに比べて、クリストファー・ノーランは「バットマン・ビギンズ」を撮ることになるまでアメコミを読んだことがなく、アメコミ出身でこのジャンルに詳しい脚本家デビッド・ゴイヤーと組んで、アメコミ名作を参考にしてこのシリーズを撮っている。ノーランがアメコミ映画についてスナイダーのスーパーバイザーになるというのは、ヘンなのだ。

 その一方で先頃、「スーパーマン」新作の音楽は、ノーランの「ダークナイト」「インセプション」とノーラン監督作の音楽を担当したハンス・ジマーに決定した。しかし、この選択はノーランの影響というわけでもないだろう。

というのも、ザック・スナイダー監督は今回の新作はこれまでの「スーパーマン」映画の続編ではない作品になると公言。そのため、これまでのジョン・ウィリアムズによるテーマ曲は使わないと発言している。さらにスナイダー監督は「インセプション」がお気に入り。スナイダーが考える「スーパーマン」には「インセプション」のような音楽が似合うのかーーーそう考えると、ますます新作に興味が湧いてくる。

 実はハンス・ジーマーは「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ、「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」などの音楽も担当しており、大作感担当かという感もある。がしかし、これまでの「スーパーマン」や「スター・ウォーズ」「インディ・ジョーンズ」のジョン・ウィリアムズではないというところが、今度の「スーパーマン」の方向性を示していると思えるのだ。

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