「行動」ではなく「目的」を伝える(「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」)
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GWが始まりました。そんな爽やかな季節なのに、私はここ数日、胃腸炎でやられていました。ストレスでしょうかね・・・。
苦しんでいる中、山口 周さんの「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」を手に取りました。山口さんの仕事や社会への向き合い方が自分が目指しているものと近く、他の著作もいつも手元に置いています。
赤面しながら読み進めていくと、前作に続き、自分の普段の仕事ぶりを振り返ることのできる質の高い作品であることがわかりました(改めて言いますが、もっとイケてるタイトルにすればいいのに)。著者自身の経験から見出した真理や心得が並んでいます。プロジェクトで苦労した経験から何かを学んだ人には、納得感のあることが多いかと思います。
ただ、私が思うのは、こういう指摘を前もって言われても初心者はできないのだよな、と。プロジェクトでうまくできなくて、後悔して初めて、この心得が実感を持って大切なものであることがわかる。 というわけで、私にはタイミング的にもちょうど良かったのかもしれないです。
約60くらいの心得が記載されていますが、特に響いたものを挙げます。
いずれも重要なメッセージが記載されていますが、「行動」ではなく「目的」を伝える、では、行動だけを指示として伝えることの危険性について、次のように言及されています。
実際、グループで採用を決めた特定のセキュリティ製品を導入して欲しい、というお願いをした際に、別の製品を導入しているので受け入れられない、という答えが返ってきたことがあります。そんなときに、何のための施策か、何を目指しているのかを自分たちの腹に落としておかないと、その状態を受け入れられるのか、受け入れ条件として何が提示できるのか、判断することができません。
普段の生活では自然に行っている迂回路探しが、仕事になると判断しづらくなるということは多いと思います。そのためにも、目的に基いて、どこまで自分が判断して良いのか、プロジェクトオーナーに確認しておくことは重要ですね。
と同時に、自分のメンバーにも、判断の裁量をどこまで委ねるのか、決めて伝えることが大事です。 普段から実践しておきたいことです。
苦しんでいる中、山口 周さんの「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」を手に取りました。山口さんの仕事や社会への向き合い方が自分が目指しているものと近く、他の著作もいつも手元に置いています。
「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」(山口 周)
前作の「外資系コンサルの知的生産術 プロだけが知る「99の心得」」(オススメ)もそうでしたが、あまりにもベタなタイトルで、外資系コンサルとかわざわざ付けなくてもいいのに!とこちらが気恥ずかしくなってしまいます。赤面しながら読み進めていくと、前作に続き、自分の普段の仕事ぶりを振り返ることのできる質の高い作品であることがわかりました(改めて言いますが、もっとイケてるタイトルにすればいいのに)。著者自身の経験から見出した真理や心得が並んでいます。プロジェクトで苦労した経験から何かを学んだ人には、納得感のあることが多いかと思います。
ただ、私が思うのは、こういう指摘を前もって言われても初心者はできないのだよな、と。プロジェクトでうまくできなくて、後悔して初めて、この心得が実感を持って大切なものであることがわかる。 というわけで、私にはタイミング的にもちょうど良かったのかもしれないです。
約60くらいの心得が記載されていますが、特に響いたものを挙げます。
・ことあるごとに「目的」に立ち返らせる
・トレードオフは瞬時に提案し、確定させる
・「行動」ではなく「目的」を伝える
・いつも上機嫌でいる
・「ビーイング」ではなく、「ドゥーイング」を目指す
・アクティブ・ノンアクションに注意
いずれも重要なメッセージが記載されていますが、「行動」ではなく「目的」を伝える、では、行動だけを指示として伝えることの危険性について、次のように言及されています。
「・・・二つ目の理由が、突発的な問題に対して、臨機応変な対応ができないということです。目的を伝えず、行動だけを指示するというのは、目的地を伝えず、右左の指示だけでゴールまで人を導こうということですがもしなんらかの想定外の事態が起こった時、目的地を伝えていないと迂回することができません。」現在の私のようにグループ会社にセキュリティ施策を展開していく仕事をしていると、中央で決めた方針を無理やり各社にねじ込んでいくこと自体が目的化する恐れがあります。数十社を相手にしていると、いくらやりたいことを丁寧に説明していても、コンフリクトが生じます。
実際、グループで採用を決めた特定のセキュリティ製品を導入して欲しい、というお願いをした際に、別の製品を導入しているので受け入れられない、という答えが返ってきたことがあります。そんなときに、何のための施策か、何を目指しているのかを自分たちの腹に落としておかないと、その状態を受け入れられるのか、受け入れ条件として何が提示できるのか、判断することができません。
普段の生活では自然に行っている迂回路探しが、仕事になると判断しづらくなるということは多いと思います。そのためにも、目的に基いて、どこまで自分が判断して良いのか、プロジェクトオーナーに確認しておくことは重要ですね。
と同時に、自分のメンバーにも、判断の裁量をどこまで委ねるのか、決めて伝えることが大事です。 普段から実践しておきたいことです。
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