量⼦コンピュータってなに︖
「量子コンピュータ」は、これまでのコンピュータ(「古典コンピュータ」と呼ばれます)とは全く異なる原理で動く、次世代のコンピュータです。
ふつうのコンピュータとの違い
私たちが今使っている「ふつうのコンピュータ」は、「0」か「1」のどちらか一方の状態で情報を表します。これを「ビット」と呼びます。計算は基本的に一つずつ順番に処理していきます。
これまでのコンピュータも非常に便利ですが、現在のコンピュータでも、問題が複雑になりすぎると、答えを出すまでに何千年、何万年とかかってしまうような「非常に難しい問題」が存在します。
量子コンピュータのすごいところ
そこで期待されているのが「量子コンピュータ」です。
量子コンピュータは、「キュービット(量子ビット)」という単位を使います。
このキュービットの最大の特徴は、「0でもあり、同時に1でもある」という、不思議な状態(「重ね合わせ」と呼ばれます)をとれることです。
この「重ね合わせ」の性質を利用することで、量子コンピュータは、まるで無数の計算を同時に行っているかのように、膨大な数の可能性を一度に試すことができます。つまり、たくさんの計算を「まとめて」同時に行うことができるのです。
どんなことができるようになる?
もし量子コンピュータが実用化されると、すごいことができるようになると言われています。
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圧倒的な計算スピード
ふつうのコンピュータでは何千年もかかってしまうような非常に複雑な計算を、わずか数分で解けるようになるかもしれません。
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複雑なシミュレーション
「量子」という目に見えないミクロな世界の振るw舞いを直接利用するため、自然界の複雑な現象を、本物とほぼ同じように忠実にシミュレート(再現)できる可能性があります。
たとえば、以下のような分野での活躍が期待されています。
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新薬の開発: 複雑な生化学反応を正確に再現し、新しいお薬や治療法の研究開発を大幅にスピードアップさせます。
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AI(人工知能): 膨大なパターンの計算を得意とするため、AIの学習能力を飛躍的に向上させ、より少ないデータで賢いAIを作れる可能性があります。
このような革新的な力を持つ量子コンピュータは、まだ発展途上ですが、世界中の研究機関や企業が実用化に向けて開発を競っています。その成果として、もしかすると数年のうちに実用化が始まるかもしれないと、大きな期待が寄せられています。
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