オルタナティブ・ブログ > ITソリューション塾 >

最新ITトレンドとビジネス戦略をわかりやすくお伝えします!

量⼦コンピュータってなに︖

»

「量子コンピュータ」は、これまでのコンピュータ(「古典コンピュータ」と呼ばれます)とは全く異なる原理で動く、次世代のコンピュータです。

スクリーンショット 2025-11-14 6.37.45.png

ふつうのコンピュータとの違い

私たちが今使っている「ふつうのコンピュータ」は、「0」か「1」のどちらか一方の状態で情報を表します。これを「ビット」と呼びます。計算は基本的に一つずつ順番に処理していきます。

これまでのコンピュータも非常に便利ですが、現在のコンピュータでも、問題が複雑になりすぎると、答えを出すまでに何千年、何万年とかかってしまうような「非常に難しい問題」が存在します。

量子コンピュータのすごいところ

そこで期待されているのが「量子コンピュータ」です。

量子コンピュータは、「キュービット(量子ビット)」という単位を使います。

このキュービットの最大の特徴は、「0でもあり、同時に1でもある」という、不思議な状態(「重ね合わせ」と呼ばれます)をとれることです。

この「重ね合わせ」の性質を利用することで、量子コンピュータは、まるで無数の計算を同時に行っているかのように、膨大な数の可能性を一度に試すことができます。つまり、たくさんの計算を「まとめて」同時に行うことができるのです。

どんなことができるようになる?

もし量子コンピュータが実用化されると、すごいことができるようになると言われています。

  1. 圧倒的な計算スピード

    ふつうのコンピュータでは何千年もかかってしまうような非常に複雑な計算を、わずか数分で解けるようになるかもしれません。

  2. 複雑なシミュレーション

    「量子」という目に見えないミクロな世界の振るw舞いを直接利用するため、自然界の複雑な現象を、本物とほぼ同じように忠実にシミュレート(再現)できる可能性があります。

たとえば、以下のような分野での活躍が期待されています。

  • 新薬の開発: 複雑な生化学反応を正確に再現し、新しいお薬や治療法の研究開発を大幅にスピードアップさせます。

  • AI(人工知能): 膨大なパターンの計算を得意とするため、AIの学習能力を飛躍的に向上させ、より少ないデータで賢いAIを作れる可能性があります。

このような革新的な力を持つ量子コンピュータは、まだ発展途上ですが、世界中の研究機関や企業が実用化に向けて開発を競っています。その成果として、もしかすると数年のうちに実用化が始まるかもしれないと、大きな期待が寄せられています。

「システムインテグレーション革命」出版!

AI前提の世の中になろうとしている今、SIビジネスもまたAI前提に舵を切らなくてはなりません。しかし、どこに向かって、どのように舵を切ればいいのでしょうか。

本書は、「システムインテグレーション崩壊」、「システムインテグレーション再生の戦略」に続く第三弾としてとして。AIの大波を乗り越えるシナリオを描いています。是非、手に取ってご覧下さい

【図解】これ1枚でわかる最新ITトレンド・改訂第5版

生成AIを使えば、業務の効率爆上がり?
このソフトウェアを導入すれば、DXができる?
・・・そんな都合のいい「魔法の杖」はありません。

=> Amazon はこちらから

神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO

IMG_5897.jpeg

八ヶ岳南麓・山梨県北杜市大泉町、標高1000mの広葉樹の森の中にコワーキングプレイスがオープンしました。WiFiや電源、文房具類など、働くための機材や備品、お茶やコーヒー、お茶菓子などを用意してお待ちしています。

8MATOのご紹介は、こちらをご覧下さい。

Comment(0)