InsurTech(保険テック)で変わる生活
今回は日常的な生活の中でInsurTech(インシュアテック)を利用することにより、何が便利になるのかを見ていきましょう。
「保険」といって頭に浮かぶのは、日常的にテレビコマーシャルで放映されている生命保険や医療保険。それとアパート・マンション賃貸契約時や契約更新時に入る火災保険。クルマ所有者はもしものときの自動車保険といったところでしょうか。こう考えると僕らは知らず知らずのうちに保険というシステムで、もしものときの生活リスクをヘッジ(回避)しています。
さらに多くのクレジットカードでは旅行保険(海外・国内ともに)が自動付帯されカード年会費の中で負担されています。最近では年会費無料のクレジットカードでも保険が自動付帯されていますので保険料はクレジットカード会社が負担してもらっている形になりますね。
僕らの生活の中で保険は知らず知らずの中で身近な存在になっているのです。今では保険契約者にとって自動車保険などはWebベースでの申込み・更新が主流になってきましたが、その他の保険の加入手続き、更新やもしもの時の保険金の支払い請求や支払いプロセスなどは紙ベース+郵便で行われておりITとは程遠い位置づけでした。
このように保険契約者(や保険金受取人)と保険会社との接点となるさまざまな手続きや管理をIT(インターネット)で効率化・合理化しようというのがInsurTech(インシュアテック)となります。
たとえばInsurTech(インシュアテック)によりこのような世界が広がります。
- 旅行保険やペット保険などをAIを利用したチャットボットで選定し、契約をスマートフォンやタブレットからできる。
- 生命保険の保険証書の管理や契約の継続をスマートフォンやタブレットからできる。
- 保険金の支払いプロセスをスマートフォンやタブレットからできる。
- 自分の加入している(していた)保険がスマホやタブレットのアプリで一覧管理できる。
保険契約者の他にも保険会社の業務プロセスや保険料の運用プロセスについてもこれまでの汎用コンピューターや業務システムの枠を超えてIT(情報技術)やAI(人工知能)、IoT(インターネット接続可能なデバイス機器)をベースに効率化を図る動きがInsurTech(インシュアテック)スタートアップにより活発化しています。
さらに次回以降は様々なシーンで利用されるInsurTech(インシュアテック)について具体的に見ていきたいと思います。
後藤康成(ごとう やすなり)
iChain株式会社 取締役 COO
iChainはInsurTech(インシュアテック) & ブロックチェーンをベースに保険業界にイノベーションを起こすInsurTechの「スタートアップ」です。