どうやって利益が生み出されるのか知っていても損はない 〜ビジネスゲームを通じた社員教育〜
昨日の続きとしたい。
利益率にあまり差がないように思えるがビジネスパフォーマンスが大きく異なることはあるだろう。現場に近ければ近いほど、粗利と呼ばれる売上総利益が気になる。今回のビジネスゲームで、この売上高総利益率をみると差が見えないと言っていいかもしれない。
そこで、売上高経常利益率でみるとこんな感じになった。
トップの企業(太線)は、比較的安定した利益率(売上高経常利益率)を示している。一方、上下の浮き沈みが激しい企業や中盤以降完全に沈んでしまった企業もあるようだ。
利益についてだが、簿記等勉強している方は馴染みがあると思うが5つある。将来、リーダー相当を目指すエンジニアであれば、現場の状況をざっと見渡すレベルを考えれば、そのうち3つをざっくり理解しておくとよいと思う。それが、売上総利益、営業利益、経常利益である。詳しくは、ググれば山のように出てくるので、割愛する。
今回のビジネスゲームでは、単に「売ったー売れた」レベルとなる売上総利益では差がないが、営業を行う上で要した費用、さらに経営にて要した費用が勝敗を分けたと言えるかもしれない。
同ゲームでは、大量の在庫を抱えると在庫を管理するための管理費が発生する。管理費は在庫量に比例するため、需要予測を見誤ると多くの費用が発生する。これが管理費となってくる。
また、販売にあたりプロモーション活動をすることで顧客を集め、収益を高めることができる。また、社員教育のための費用は、即効性がないものの数期後にジワジワと顧客を集める口コミ効果がある。これらを販売費としている。
このように、販売費及び一般管理費(販管費)が折角創出した利益を圧縮していると言える。
また、創業時に銀行から借り受けたお金(他人資本)には、利息が発生している。借入金は、短期と長期の2つが設定されており、各々金利も違う。短期借入金を効率よく活用しつつ、適宜返済しながら支払い利息を抑制することも経営者としては必要だろう。
次回は、各プレーヤーの意思決定、特に在庫管理や価格設定について、ざっと見てみる。
(ゲームに参加してくれた事業部メンバー融資有志の皆さんには、感謝いたします。本当にありがとうございました!)
このビジネスゲームですが、新人のみならず中堅社員の方々への研修には面白いと思っています。
ご興味がある方がいれば、貴社に伺っての実演も可能です。無論、研修費など頂こう等とは思っておりません。もし、ご興味があれば、まずは、コメントなどに書き込みなど頂けると幸いです。お問い合せも頂いているので、どこか場所を見つけて、希望される方に参加いただけるような機会も検討させていただきます。何卒、よろしくお願いします。
誤字訂正しました : 4/20 18:20