人に説明することで、自分の理解の再確認 サラリーマン大学院生のススメ7
研究計画書の書き方には、お作法があると以前書いた。お作法も大事だが、最後には、第三者に読んでもらうといい。大学生であれば、ゼミの先輩に見てもらうこともできるが、社会人になるとそうはいかない。そもそも、アカデミックな世界から、ず〜と離れていたのだから仕方がない。職場の同僚には、頼みづらいだろう。
そんなときには、やはりパートナーに頼むしかない。彼女/彼氏、妻/夫など、恥ずかしさを分かち合えるパートナーに相談すべきだ。(お一人様の方でも、一番信頼できる友人/知人はいるだろう。)
決して、アカデミックな観点を期待する必要はない。私も、妻にお願いをした。「日本語として、変なところがあったら指摘してほしい。それと、分からないことがあったら質問して欲しいんだ。」
日本語としての、”てにをは”チェックも助かるのだが、それ以上に、後半のお願いが、有効だと感じている。
そもそも、仕事の話など、ほとんどしない場合、頼まれた方も
「そんなの分かんないよ〜」
となるだろう。そこで、
「こんな背景でね、こうなっててね、こんなデータがあってね、でも、実務ではこうでね、やっぱ、気になるじゃん」
と説明してみる。相方は、
「へぇ〜」
と関心なさそうに聞いてくれているのか、流しているのか、分からない素振りでもいいだろう。
人に説明することで、「自分の理解度を確認できる」。それこそが、重要なのだ。
研究計画書は出した後に、面接で徹底的に聞かれることが多い。そのときのために、自分の理解度を確認するのも、よいだろう。
ちなみに、私の場合は、妻から最後にこんなコメントを頂戴した。
「計画書だか、なんだか知らないけどサ、受かってから心配したら〜。合格できるもんなら、合格してみなさいよ(笑)」
そんな妻こそ、よき理解者の一人であることは、間違いない。
(このブログは、ごく普通の社会人がある大学院に挑んだ記録である。全く無名の弱体サラリーマンが、雑念の中からほんの少しの勇気を振絞り、今もなお大学院生でいられる奇跡を通じて、その原動力となった信頼と愛を余す所なく綴ったものである。)