クリスマスのサービス品質を向上させるために 1
クリスマスまで、あと数日となった。彼女/彼氏、パートナー、家族と過ごす1日への準備も考えなくては・・・と頭の片隅では思っている方も少なくないと思う。
サービスが、次のように定義されるとする。“deeds, processes, and performances”(Zeithaml)
行為であり、プロセスであり、パフォーマンスを伴えば、大小を問わずそれは、”サービス”を行っていると考えていいだろう。
期待していた映画を観るとき、途中で「むむむ・・・?」、最後に「ありゃ?」と期待外れの場合もあるだろう。
サービスの品質は、期待と知覚のギャップで計測されるのである。つまり、知覚品質が期待品質を下回ると品質として低かったを判断し、その逆で、知覚品質が期待品質を上回ると品質は高かったと判断できる。
サービス品質 = 知覚品質 ー 期待品質
(割り算にする場合もあります。)
彼女/彼氏も、クリスマスのプレゼントを含めた過ごし方に期待を持っているはずである。その期待を超えた品質を知覚させることができたとき、クリスマスの1日のサービス品質が決まる。
品質に示される「狩野モデル」で説明すると面白い。
仕事の後に待ち合わせをして、レストランに行って食事をしながらプレゼントを交換する。(将来のことに触れるか触れないかはカップル次第であろう。)
クリスマスのイベントとして、彼女/彼氏に提供するサービスの充足状況を横軸にとる。一般に、サービスは充足度が増せば、サービス対象者の満足度は向上すると勝手に思い込んでいる。クリスマスには会った方がいいに決まっているし、レストランに行った方がいいと思うのが自然である。狩野モデルでは、「一元的品質」としてサービスの充足状況と満足度の向上を示している。
が、必ずしも、サービスが充足すると、彼女/彼氏の満足度は向上するとは限らない。サービスの難しさは、その評価は主観である点にある。つまり、サービスを充足しても、満足度が上がらないことがある。レストランやプレゼントも在り来たりのものであると、いくら充足しても、彼女/彼氏の知覚品質は上がらないのである。もらって当然の品質となる「当たり前品質」化してしまう悲劇である。
さらに、最悪の状況も考えられる。サービスを充足するあまり、満足度が低下してしまう事態である。
「このレストラン、元カノ/カレと行ったときに美味しいと思ったんだよね」
「今回のプレゼントだけど、ママ/パパに相談して決めたんだよ」
と、厳選したサービスの良さをアピールするも、満足は決して向上しないだろう。これこそ、「逆品質」に相当する。
クリスマスのサービス品質の向上には、実に難しい。