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【美談なく現実的】どうやって、大学院を選べばいいの? サラリーマン大学院生のススメ3

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 でも、どうやって、大学院を選べばよいのだろうか。そもそも、既に進学希望があり、問題意識も高く、かなり分野/領域も絞られ、頭の中でテーマ選定も出来ているのであれば、このような問いにはぶつからないだろう。興味のある先生/研究室に、一度、直接メールするとよいと思う。大学の先生は、崇高な知識人であり、意欲と情熱を伝えられれば、メールなり直接お会いしての話は出来る。

 先日、「ぼんやりテーマはあるんですが・・・どこの大学院を選べばいいのかよくわからないんですよ」との相談を受けた。そんなときは、ずばり、お財布との相談が正直妥当(現実的)だと思う。

 もし、所属する会社/組織のCDP(キャリア・ディベロップメント・プログラム)等で、派遣枠や学費補助があれば、選択肢は大きく広がるだろう。しかし、私の場合、極々普通のサラリーマンなのである。有名大手企業に属してもいなかった。

 学費は、自分のお小遣いで工面するしかないのである。

 ここからは、判断が分かれるところだろう。「全ては自分(達)の将来のために!」と私財を投げ打つが如く、学費という制約条件を乗り越えることもできる人もいるだろう。が、私の場合には、お小遣いの制約から、国公立の大学院に限定した。

 国公立の場合だが、入学金が約30万円弱、学費は30万円弱/半期となっている。修了までには、ざっくり150万円くらいだろう。(国公立でも、学費は多少の前後があるが、ほぼ28万円前後/半期が中心)決して、入学時に一括で支払う必要はない。これまでの貯金と、毎月のお小遣いをやりくり(実際には、本以外の支出はしない)すれば、なんとかなる。(というか、なんとかした。)
 私立の場合、入学経験がないので断言できないが、修了までに2〜300万円ほどは覚悟したほうがよいかと思う。(当方の誤解があれば、お詫びいたします。)
 国公立、私立ともに、大学もしくは研究科独自の支援体制もあるので、かなり細かくチェックしたい方は、該当大学院の学生課に相談するといいと思う。(奨学金などについては、まだ、別の機会で紹介したい。)

 お財布事情と相談しながらとなると、選択肢はかなり狭まるだろう。候補となる数校から、職場と自宅と大学の位置関係から通学できる範囲でさらに絞り込んだら、WEBサイトをチェックして研究科の諸先生方の専門分野をチェックするとよい。なんとなく、マッチしそうな先生(分野)を見つけたら、Google Scholar で、その先生の論文を検索してみて、読んでみるといいと思う。Google Scholar は、Googleのサービスの一つで、論文に特化した検索サイトである。いまどきの大学生であれば、常識なのだが、社会人にはあまり知られていないようだ。

 この段階で、論文は、精読、理解する必要はない。ざっくり、あたりを付ければいいと思う。また、先生方のサイトで研究分野の紹介もある。そもそも、アカデミックな世界とは無縁なサラリーマンの挑戦なのだから、まずはやってみるでよいと思う。

 こんな感じで、WEBサイトを見られれば、ほぼ、心は固まってくるだろう。願書の取り寄せは、返信用封筒を同封すればよいくらいである。よくばって、2部依頼してもよいと思う。願書を取り寄せただけで、別に入学することになった訳でもない。

 出すか出さないかは、後で決めればいいのだ。まずは、今日のところは、願書があれば、それでいい。

(このブログは、ごく普通の社会人がある大学院に挑んだ記録である。全く無名の弱体サラリーマンが、雑念の中からほんの少しの勇気を振絞り、今もなお大学院生でいられる奇跡を通じて、その原動力となった信頼と愛を余す所なく綴ったものである。)

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