【データを使え】説くなら二次データで客観性を! サラリーマン大学院生のススメ5
二次データは、研究計画書に使いやすい。テーマ設定にあたり、その背景などの裏付けとして、客観的なデータとして示すことができる。そもそも、二次データとは異なる目的で得られたデータのことであり、実際には、官公庁やシンクタンクなどが公表している統計データがそれらにあたる。経済・経営系の研究計画書であると、二次データとして、経済産業省のWEBサイトは活用できる。
研究計画書のためだけと考えず、自分たちのビジネスにおける環境を外から眺めてみるくらいの気持ちで、一度、自分の言葉、表現でまとめてみると、改めて気づくこともあるだろう。パワポ1枚にまとめて、とっておくだけで、ちょっとしたプレゼンの機会(事業計画など)でも使えたりする。企画部門に打診するもいいが、自分で作ってみれば、関心も深まるだろう。
具体的な例を挙げる。経済産業省の特定サービス産業実態調査もしくは、特定サービス産業動態統計調査を見れば、最近のソフトウェア業の概況が見えてくるだろう。これらの二次データから、平成20年度特定サービス産業実態調査として、パワポのスライドを1枚用意しておくだけで、入試に限らず、ちょっとしたプレゼンにも諜報するだろう。
また、もし自宅の近くに大学があれば、大学の図書館も活用できるかもしれない。大学によっては、一般の閲覧も許可している大学もある。私立大学などでは紹介状がないとダメとしているようだが、WEBになんと書いてあろうが、まず、電話してみることをお勧めしたい。案外、OKがでるかもしれない。少なくとも、私の自宅の近くにある国立大学の図書館は、一般の閲覧も許可している。駐車場についても、きちんと「図書館を利用したい」と守衛所で申告すれば、駐車場の1日パスカードも発行してもらえる。
大学の図書館は、土日もやっており、平日に至っては22時頃まで開館していることもある。所蔵も、市立図書館とは比べ物にならないほど、専門書の山であり、館内のPCで本の検索もできる。分からなければ、聞けば教えてくれる。貸し出しは認められないが、有料コピーは利用できる。著作権の範囲内で、資料をコピーできる。
注意が必要なのは、年末年始の休館日である。大学によってはクリスマスあたりには、ほぼ休館状態になるところもあるようだ。事実上、今週末あたり行かないと間に合わないかもしれない。
研究計画書の作成として、注意すべきことは、コピーした資料の書籍名、論文雑誌名、著者、発行年月、巻号などだ。参考文献として、計画書に添える必要があるので、書き留めるなり、表紙/裏表紙もコピーしておくなりが必要だ。
また、新聞記事や日経系のビジネス雑誌も参考文献として、OKだろう。新聞については、新聞社名や日時、頁もメモっておいたほうがいい。
とにかく、材料は集めておいて損はない。年末年始休みに気が向いて、深夜に資料とノートPCを持って、そ〜っと一人でスターバックスに行きたくなるかもしれない。そのときのための準備をしておけばよいだけである。
(このブログは、ごく普通の社会人がある大学院に挑んだ記録である。全く無名の弱体サラリーマンが、雑念の中からほんの少しの勇気を振絞り、今もなお大学院生でいられる奇跡を通じて、その原動力となった信頼と愛を余す所なく綴ったものである。)