仕事の説明に使える「手段・働き・効果・目標」パターン
こんにちは。ドキュメント・コンサルタントの開米瑞浩です。複雑な文章をわかりやすく書き直す技術や、それを人前で話すプレゼンテーションの教育研修を行っています。
複雑な情報を分かりやすく書くための鍵になるのが「構造化」です。
「構造」というのは「同じパターンが繰り返し現れる」もの。だから、あるパターンを一度理解すると、二度目以降は「あ、これもあのパターンで書けばいい」とわかるので、短時間で応用が効きます。
そんなパターンのひとつで私がここ2年ほどよく使っているものに、「手段・働き・効果・目標」パターンというものがあります。これは次のような形で図解することができて、
「対象物」と「利用者」は省略することも多いので、それ以外の4語をつないで手段・働き・効果・目標」パターンと呼んでいます。
実例を見てみましょう。道路の交通信号の役割をこのパターンで整理すると、こうなります。
あるいは、冷暖房ができるエアコンの役割を整理するとこうなります。(単純化するため、除湿や換気といった機能は省略しました)
もう一例、ある電気関係の設備会社社員さんが、「新入社員に作業マニュアルの役割を説明するために」整理されたものはこうなりました。
手順書にしたがって点検器具、保護具を正しく使えば「適正な点検作業を実施できる」。それによって作業員は点検を安全に行うことができるため、会社にとって事故防止につながり、また点検対象機器の異常を早期発見できるため、会社にとってはお客様満足の向上につながる、というわけです。
このように「手段の持っている働きで、対象物に効果を与え、それが利用者の目標に役立つ」というパターンで職務や商品、サービス等を説明できるケースはとても多いので、皆様も一度試してみてください。
実際に書いてみると、人によって解釈がずれていたり、該当する言葉が思いつかずに苦労することがあります。それも含めて、自分と関係者の共通理解を深めるための良いきっかけになりますので。
あと、お願いですが、書いてみたらぜひ私にも見せてください(^_^)/ 世の中の「仕事」がどんなふうに書けるのか、とても興味がありますので。もちろん、一部空白があってもかまいません。
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