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パナソニックとPanasonicと松下電器と

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 DVDレコーダ『DIGA』の新製品発表会に行ってきた。この秋のセールスポイントは「録るがかんたん、見るがかんたん、残すがかんたん」なんだそうだ。

「見るがかんたん」を実現するのはSDメモリーカードを使ったメディアネットワークであり、同社製品の多くはそのためにSDカードスロットが装備されている。だから、撮影した画像も、デジタルカメラLumixからSDカードを抜き、DIGAのスロットに装着すれば、すぐにスライドショーを楽しめる。

 まあ、ここまではいい。

 最近のコンパクトデジタルスチルカメラでは動画も撮れるのはご存じの通りだ。特に、この夏の新製品Lumix LX1は、世界で初めてアスペクト比16:9のCCDを搭載し、ワイドテレビの大画面いっぱいに表示されるビデオ画像を撮影することができる。
 ところが、この連携では「見るがかんたん」のSDメモリーカードによる連携が実現されていない。というのも、Lumixの動画形式がQuickTime Motion JPEGであるのに対して、DIGAがサポートするのはMPEG2だけだからだ。
 同じようなちぐはぐさはほかにもある。以前のDIGAはネットワーク端子標準装備の方向に行くように見えた。パソコンからはuPnPデバイスとして見えて、ブラウザを使って録画を予約できたのだが、このところの新製品にはLAN端子は見あたらない。DIGAの事業部としてはAVネットワークは時期尚早と判断しているようだ。だから、同社のパソコンLet's Noteを持っていたとしても、DIGAと連携して豊かなAVライフを満喫するといったところにたどりつくには、まだ時間がかかりそうだ。
 どうして、こういうことが起こってしまうのか、事情はいろいろあるに違いないだろうけど、各カテゴリの製品を一社でまかなうことのできる総合メーカーなのだから、各事業部が一同に会して、異なる事業部の製品に装備してほしい機能を話し合うといったミーティングなどで、互いの付加価値を高め合うといったことはできないんだろうか。
 ユーザーニーズを大事にするのは当然としても、ニーズの一部は同じ会社の別の事業部にあり、それがCSを高めることにつながることを忘れないでほしい。

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