Praxinoscope (プラキシノスコープ) :動画機器の起源から③
初心者向け動画セミナーの講師をする機会を7月初旬にいただいたのですが
時間の都合などの理由から、話し足りなく感じた部分を補わさせていただき整理しています。
引き続き 動画機器の起源について、前回の Zoetrope(ゾエトロープ)が
1800 年の終り頃、様々な形で改良されていくのに触れていきます。
まずは 1877年 Praxinoscope ( プラキシノスコープ)が
フランスの理科教師エミール・レイノー氏によって考案されます。
円筒側面方向からスリットを通して内部を覗きこむ方式のゾートロープに改良を加えて
円筒中央の回転軸部分を囲むように鏡を置き、それに写る連続した静止画を見ることによって
より見やすく、より鮮明な動画を見ることができました。
その後も同エミール・レイノー氏は Praxinoscope ( プラキシノスコープ) の改良を続けました。
光源を採用してスクリーンに映写する仕組みや、べルトやドラムを利用して静止画の枚数を増やす仕組みなど、約15年後の1892年にはテアトル・オプティーク(Théâtre Optique) と名付けられた動画装置を開発して、スクリーン裏側から動画を映写し15分間程の動画を大衆に見せることに成功しました。
どこまで動画でどこから映画か。または誰が最初の発明者か。明確にはしづらい様子ですが、これ以後は「映画の父」と呼ばれる、米国の発明家トーマス・エジソン氏や豪リュミエール兄弟による映画の歴史に発展していきます。
また現在においても、Zoetrope(ゾエトロープ)は動画広告などへ応用されている様子です。
様々に改良され形状が異なる場合もありますが。地下鉄の動画広告などにも採用されています。
上記の Youtube 動画は 2008年 米国Bill Brand 氏により、ニューヨーク州ブルックリン地区に設置されたものですが、同様の動画広告は2~3年前に東京メトロ銀座線の表参道駅付近でも見られたと思います。
*** 参考リンク
Wikipedia テアトル・オプティーク
Wikipedia Théâtre Optique (英語)
Wikipedia Charles-Émile Reynaud (英語)
Bill Brand - Masstransiscope(英語)