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「NLog Synthesizer」「VOCODER SV-5」:iPhoneにシンセサイザー黄金時代がやってきた

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 先日、無料のアナログシンセ(モノフォニック)の「mobilesynth」について書きましたが、ここでは未紹介の本格的アナログシンセが2つ控えています。

iPhoneユーザーなら無料で使える「ほぼフル機能」アナログモノシンセ:mobilesynth

 1つは、「NLog Synthesizer」、もう1つは「VOCODER SV-5」。既に発売されている「NLog Synthesizer」のほうから紹介しましょう。

 monosynthとほぼ同時に出たアナログモデリングのシンセサイザーアプリ「NLog Synthesizer」(App Storeへのリンク)。600円の有償アプリなのに同じ日に出ちゃってかわいそうと思っていたのですが、ぜんぜん心配の必要はありませんでした。むしろ現時点で性能的にも操作性でも最高峰に位置するシンセサイザーですね。

 2VCO、矩形波はPWM対応、ノイズジェネレーター装備。FM変調、リングモジュレーション可能。フィルターはカットオフフリーケンシー、レゾナンス、キートラック、ベロシティに対応。ADSRはフィルターとボリュームが独立。とまあ、アナログシンセとしては思いつくところは網羅されています。

 特筆すべきは、これがなんとポリフォニックであるということと、音いじりが、鍵盤を弾きながらできるというところ。このあたりはiPhoneのハイエンドシンセと定評のあるNoise.io Proの上をいってます。もちろん、Noise.ioはスケールや加速度センサー、シーケンサー、そしてFM音源といった特徴があるので完全なコンペティターではないと思いますが。

 音色はプリセットが32種類。ユーザーバンクが3つあるので合計128音色が使えるというわけです。保存してある音色とエディット中の音色の比較が手軽にできるCompareボタンも便利。

 このアプリは正式には「NLog Performance Synthesizer」というらしく、パフォーマンス、つまり演奏がしやすい工夫がいろいろとなされています。

 その1。パフォーマンス用のつまみが4つアサインされ、ボリューム、フィルター、アタック、ディレイが演奏中に設定可能なのですが、これはパラメータを入れ替えることができるのです。

 その2。鍵盤を押した状態で左右にスライドすると、鍵盤が移動するので、手軽に鍵盤位置を上下に移動できるのです。これは鍵盤の狭さをうまく補完してくれる機能です。グリッサンドができないという欠点はありますが。なお、ベロシティは鍵盤の上下方向で決まります(鍵盤の下のほうが音量が上がる)。アフタータッチも備えています。

 はっきり言って、これは買わざるを得ないでしょう。これですべてを網羅できるわけではありません(グリッサンドできないし)が、音作りと、グリスを使わない演奏性ではピカイチ。

 次に、「VOCODER SV-5」

 ユードーの南雲社長がビーマニの中の人であり、初期の主要トラックの作曲者であることは有名かと思いますが、同社は単なる音ゲーにとどまらず、iPhone楽器メーカーとして本格的に進出するようです。

 その最初のアプリ「VOCODER SV-5」はその名の通りボコーダー。多少のレイテンシーはあるようですが、ビデオを見る限り、十分に実用になっていそう。単なるボイスチェンジャーでVocoderを名乗っているiPhoneアプリがありますが、これは本格的なものです。3月20日発売予定。価格は8.99ドル。

詳細ページへのリンク

 デモを見てぶっとんでください。

 フィジカルなシンセだと、microKORGあたりをイメージするといいんでしょうか(持ってないけど)。

 16種類のウェーブフォームを持った2VCOでそれぞれ単独LFOモジュレーション、ローパスフィルター、レゾナンス、ディストーション(フィルターのところにある)、エンベロープジェネレーターはアタックとリリースのみ? データはネット経由での保存が可能。もちろんポリフォニック。エディットも可能。

 シンセサイザーとボコーダーのオーバダブもできるみたいですね。

 キーボードは、NLog Synthと同様に、指を押したまま左右に移動すると、上下に変更可能なようです。

 YUDOはさらに楽器系アプリを投入する予定で、そのラインアップもすごい。2009年春のiPhone系だけで、

・16トラックマルチレコーダー、ミキサー、マルチエフェクター(300ドル)
・作曲コミュニティーツール(10ドル)
$10程度
・8ビットサウンドプロダクションキット(10ドル)
・シーケンサー付きアナログシンセサイザー(25ドル)
・ミュージックプロダクション(PCM、アナログサウンドモジュール、マルチレコーダー、シーケンサー、マルチエフェクター、ミキサーが一体化したもの?)(100ドル)

が控えているそうで、これは超楽しみ。この春はiPhoneで音楽を作る人たちにとってうれしい季節になりそうです。

 「ポリフォニックシンセが無料でほしい」という人は、FM音源で自由にサウンドメイキングが可能な「あの楽器」が控えています。こちらもお楽しみに!

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