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アプリケーションの改善でもっとも重視しているのは、テレワーク利用時の性能の確保・向上 ~ガートナー調査より

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ガートナー ジャパンは2020年12月15日、「国内企業のアプリケーション戦略に関する最新の調査結果」を発表しました。

レガシー・アプリケーションのモダナイゼーションはアプリケーション・リーダーが取り組むべき喫緊の課題となっているものの、自社のアプリケーション戦略があると回答した企業の割合はわずか25.5%という結果となっています。

現下の業務アプリケーションに期待する改善策はテレワーク利用時の性能の確保・向上

ガートナーでは2020年6に、企業内個人を対象に新型コロナウイルス感染症対応において浮き彫りになった、業務アプリケーションの問題点と関連プロジェクトへの影響に関する調査を実施しています。

新型コロナウイルスへの対応に伴って顕在化した課題についての問いに対して、

選択率の上位3項目として、

「自宅/社外から利用する際に性能 (安定性、容量、速度など) が不十分である」(41.4%)
「(紙や印鑑による) 書類処理のため、出社や対面での対応が必須である」(37.1%)
「さまざまなデバイス (PC、スマホ、タブレット端末など) に対応していない」(23.9%)

があげられています。

また、上記を含む業務アプリケーションの問題点を踏まえ、それらを解消する上で業務アプリケーションに期待する改善策の問いに対して、選択率の上位3項目には、

「テレワーク利用時の性能 (安定性、容量、速度など) の確保・向上」(53.9%)
「(スキャン、文字認識、電子署名などの機能による) 電子化/ペーパーレス化の促進」(42.4%)
「クラウドやモバイルによるテレワーク対応の拡充」(34.0%)

が続いています。

スクリーンショット 2020-12-19 211931.jpg

出所:ガートナー ジャパン 2020.12

ガートナーでは、アプリケーション戦略の有無も問いをしています。回答企業全体で見ると、ビジネス戦略と合致しているかどうかにかかわらずアプリケーション戦略が「ある」と回答した企業は、25.5%という結果となっています。

出所:ガートナー ジャパン 2020.12

ガートナーでは、

アプリケーション・リーダーは、コロナ禍がもたらした未曾有の環境変化を変革の契機にできるよう、手遅れにならないうちに、自社のアプリケーション戦略の策定や見直しに着手すべきです

という提言をしています。

現在、企業のDXというキワードが注目されていますが、企業はアプリケーションに依存している部分が多く、アプリケーションの刷新や戦略の見直しなどは重要な取組となっていくでしょう。

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