“Google Voice締め出し”の謎は深まるばかり
少し前に「AppleがApp StoreからGoogle Voiceを締め出した」といううわさが広まり、米政府当局(FCC)がAppleとAT&TとGoogleにその件についての質問状を出してました。その回答期限の8月21日(日本の土曜日)に、3社の回答がFCCのサイトで公開されました。土曜日は外出しちゃったので、日曜日の今日それぞれの回答を読んで、記事にまとめました。なんだか夏休みの宿題をやってる気分。
Appleの回答はfladdictに素晴らしい翻訳が掲載されているので、興味のある方はそちらをどうぞ。Appleは締め出しなんかしてなくて、関連する3つのアプリを含めまだ審議中だと言ってる(ように読める)んですが、関連アプリの開発者は別のところではっきり「却下された」と言ってるので釈然としません。でも「審査中」ということはこの先承認される可能性もあるってことですね。いずれにしても日本は今のところ関係ないですが。
一番読みたかったGoogleに対する質問「Google Voice却下に当たり、Appleから何か説明があったか。GoogleとAT&TあるいはAppleとのコミュニケーションの内容について説明しなさい」に対する回答は、非公開になっています。これもなんだかもやもやします。
ちょっと意外だったのはAT&Tの回答で、「iPhoneでAT&Tの3Gネットワークを利用するVoIP機能について検討する計画がある」と言っているところ。AT&Tはとにかく「ネットワークが混雑するようなサービスとかアプリはWi-Fiで動くようにして」と常日頃から言っているので。ああ、そういえばAT&Tは2010年までに3Gネットワークをアップグレードする計画を発表していました。そうすると競合するサービスに関して「混雑して顧客に迷惑がかかるからだめ」という理由は成り立たなくなるんですね。莫大な投資で回線をアップグレードした結果、IP電話サービスができるようになって通話料がとれなくなるというのは、キャリアにとってはなんだか切ない話です。
関連リンク
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