マルチタッチをめぐる2つのケンカ――Apple vs. PalmとEngadget vs. VentureBeat

　「Android携帯にマルチタッチ機能がついてないのは、AppleがGoogleにつけるなと言って、Googleがそれに従ったから」という話。VentureBeatにその話が載って、それに対してEngadgetのクリス・ジーグラーが「VentureBeatのMG Siglerが書いた大雑把な情報筋からの記事によると～」と書いたから大変。その記事を書いたMG・シーグラー（Siegler）が個人ブログで「何が大雑把だ！　ちゃんとアンドロイドの開発チームのメンバーから聞いたんだぞっ。そもそも俺の名前を間違えやがって（今は修正されてます）、それでもジャーナリストかっ」と怒ってます。

　一方、Daring Fireballというブログに「僕はこの話、Appleの社員から数カ月前に聞いたよ。でも社員といっても直接かかわってる人じゃないし、ほんとかなぁと思ってブログには書かなかったんだ」と裏づけになるような話が載っています。

　真偽のほどは当事者が何も言わないので分かりませんが、かなりあり得る話ですよ。GoogleはAppleと余計なケンカはしたくないだろうし、だいたいGoogleのシュミットCEOはAppleの取締役だし。Appleのマルチタッチの特許をうっかり侵害して面倒なことにならないように、あらかじめおうかがいをたてるというのはありそうな気がします。

　1月末にはPalm Preのマルチタッチに関し、Appleが訴訟を起こすんではないかといううわさがEngadgetほか多数のブログを駆け巡りました。こっちもあり得ます。なにしろPalm Preをひっぱっている元Appleのルビンスタインの実力を一番知ってるのはAppleですから。これもDaring Fireballの記事にあった話ですが、Palmは今、Appleの技術者をひっこぬこうとしていて、両社の仲は冷え切っているらしいです。

　みんなで仲良く素敵なツールを作ってよ～、と能天気に思う澤でした。

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