eBayに見る越境ECと地場フィンテックの組み合わせ
えっとeBayのアフリカ越境ECは地場の電子マネーで支払えるよ!! M-PesaやPagaだって・・・・・
ドルに換えて支払われるからアメリカのリテイラーはご安心を・・・・・
すごいね。この波はいずれアジアの越境ECや日本国内の越境ECに波及するね・・・
BII
This story was delivered to BI Intelligence "E-Commerce Briefing" subscribers.
<出所 テッククランチ >
はい、スマートフォンやモバイルフォンから支払います。
<出所 M-PESA>
米国からアフィリカへの越境EC(消費者がアフリカ在住、ショップは米国のショップ)を始めるにあたって、eBayがユニークな試みを始めています。2016年7月ナイジェリアでeBayサービスを開始し、年内にケニヤとガーナに進出します。
アフリカの消費者はスマートフォンのアプリから発注します。アフリカ用のスマートフォンアプリは、eBayパートナーのMallforAfricaが開発します。MallforAfricaは物流と決済も担当します。
■ 決済はM-Pesa(ケニヤ)やPaga(ナイジェリア)も使用
通常、越境ECの決済はクレジットカードを活用します。しかしアフリカやアジア、中南米などの新興国では銀行口座の普及が遅く、モバイルネットワークの普及速度との間に大きな時差があります。そこでケニヤやナイジェリアなどでは地場の電子マネーが伸びています。M-Pesa(ケニヤ)やPaga(ナイジェリア)は典型例ですが、いよいよ越境ECに登場してきました。クレジットカードやデビットカードの普及遅れの間隙をぬって伸びています。EBayとパートナーのMallforAfricaはアフリカではそれらの地場電子マネーを支払いに使い、通貨のコンバート(ドルコンバート)も実施します。2025年には100億ドルになると予測されるアフリカのEコマース市場ですが、越境 ECにより争奪戦が始まっています。
次はアジアや日本でも同じ動きが出てくるかもしれません。
■ EC、越境ECには必ず地場電子マネー(フィンテック)が使われる
国内でもTPPを見据えたアジアの越境ECでも同じですが、クレジットカードの支払いや代引き、コンビニ払いに頼る古いやり方には限界があります。
クレジットカードを持っていない層への訴えかけ、その下の層の顧客としての確保が注目され始めています。アジアの状況はアフリカと似ており、日本国内でもクレジットカードを持っていない消費者は大勢います。
2016年5月のフィンテック法案の可決、仮想通貨解禁の裏で進む電子マネー(サーバー型)の規制緩和の動きや、同5月、初めてヤフオクが独自電子マネーを採用した動きに注目しましょう。無論、中小企業基盤整備機構の進めているTPP越境EC補助金の動きも目が離せませんが。