山本太郎とドナルドトランプとIoT
喪服姿で参議院の採決に臨んだ山本太郎議員・・・・
賛成派からのパフォーマンス批判がヒートアップしています・・・
でも 日本の政治は党議拘束をかけすぎですよ・・・
道化師=トリックスターの役割を見事に果たしています・・・・それはそれで意義のあることだと思います・・・
<出所 ツイッター生活の党と山本太郎となかまたち @seikatsu1pr >
こちらは 米国共和党の大統領選挙を引っ掻き回し トップを走るドナルドトランプさん・・・
オバマはモスレムだ みたいなトーンで言いたい放題です・・・
ドナルド・トランプ Donald Trump | |
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<出所 WIKI>
米国の大統領選挙における共和党内の候補選びでは、プロの政治家が下位にランクされ、トップは道化師のようなドナルド・トランプさんです。元HPCEOのカーリー・フィオリーナさんの顔をけなしたり、ニュースキャスターに「目が赤いね・・」'(これは妊娠を意味します)と言ったり、オバマ大統領がイスラム教徒と仄めかしたり、言いたい放題です。
一方生活の党と山本太郎となかまたちの山本太郎参議院議員も安保法案に反対するパフォーマンスが凄いのですっかり有名になっています。牛歩、黒ネクタイ、合掌などなかなか見ごたえがありました。党議拘束をかける集団主義の日本の政党の中において「個の主張をする姿」はとても印象的でした。
このような道化師の動きをする人たちは、ユング心理学では「トリックスター」と呼ばれています。
また安保国会の外では傘を差したサラリーマンや子ずれの主婦、高齢者などがインターネットでの呼びかけを契機に「自主的、自発的に反対デモに参加する姿」が目立ちました。
■ 山本太郎氏のパフォーマンスの意義
IoTの発展のためには明らかに民主主義の進展=個の自由な自己表現の保証が必要です。
雇われない働き方やミニ企業家などの創造性の発揮(IoTによる全てのモノやサービスの再発明)を促進するからです。鍵は更なる民主主義、更なる個の自律です。
そして日本はこの点でもフランス(シャルリー・エブドのイスラム批判とそれに対するテロへの対応)や米国(共和党も民主党も党議拘束より個々の議員の信念を重視)にまだ遠く及びません。しかし共産党が一党支配する中国や盗まれた仏像を数百年前は韓国にあったと主張して返さない韓国司法の未成熟な民主主義に比べれば、日本は先を行っています。
山本議員や個人で自主的にデモに参加した人々の姿勢は、法案の採決は別として日本の民主主義を一歩前に進める役割を果たしたと考えてよいでしょう。
同じことは国立競技場のエンブレムや建設問題にも当てはまります。インターネットにより可視化されるため、可笑しなことが通らなくなっているのです。筆者は逆にインターネットなどの進歩=IoTの進展により政府の集団安保法案の運用のリスクが軽減される方向に行っていると見ています。これは国内の民主主義の進歩です。
■ 国会デモは戦後談話にも影響
集団安保法案が衆議院を通過した後、多くの人々の国会への自主的なデモの影響で安倍内閣は支持率が下がり、その結果、非常に平和的協力的な70年戦後談話を出しました。その結果、安倍政権の外交は非常にバランスが取れた方向に進みました。一昔前の自民党内のハト派バネの役割を果たしたと考えられます。これも民主主義の進展を意味します。
およそ進化心理学は個人も国もゲームの理論の「しっぺ返し戦略」を取るのが自然と述べています。相手が協力してくれば協力し、相手が裏切る、攻撃してくれば反撃するのが基本です。安倍政権の場合、その腰だめが集団安保法案と言う事になるのでしょう。外交には協力と威嚇・牽制と言う二面が必要だと言う教えです。国会の集団安保反対デモはそのバランスを安倍政権に回復させた訳ですね。
■ 政治と宗教の分離徹底
進化心理学者のスティブン・ピンカーさんが書いた「暴力の人類史」を一読(といっても1000ページありますが)すれば明らかですが、インターネットによる可視化と個の自律が明らかに歴史的に暴力を抑える方向に行っています。そしてイスラム社会が産業革命に届かない理由を「政治と宗教の一体化」だと喝破しています。宗教による社会的抑圧の結果、10万年前のサバンナで誕生した人類の在り方の基本であるネットワーキングと二足歩行による道具の進歩、大きな頭脳によるアイデア出しが上手く働かない、だから社会が変化しないと結論づけています。共産主義を宗教と考えれば中国の共産党支配にも当てはまります。
そうなれば日本の問題は一民間神社である靖国神社と政治の関係を明確化する必要があります。集団安全保障関連法案の結果、戦死した自衛官は一体国としてどこに祭られるのでしょうか? 日本の民主主義の次の課題かもしれません。
こう言った全般的な民主主義、個の自律の進展、その上での文化の成熟度合いが引いてはIoTのグローバル勝負に繋がると考えられます。