産業インターネットGEの消費財パートナーQuirky倒産の訳
GEのインメルトさんは 早晩 GEは産業インターネットで 世界のソフトウエア企業 トップ10入りする!!
と宣言しています。 ライバルはSAPやIBMだそうです・・・・
かっこいいですねえ・・・
Chip Somodevilla/Getty Images
でもGEは家電領域では失敗し、昨年、家電事業を スエーデンの会社に売却しています・・・
その後もパートナーだった アイデア企業で有名なQuirkyは遂に倒産しました。
GEと一緒に・・・こんな製品 作ってました・・・・
<出所: https://www.quirky.com >
<出所 Wink>
産業インターネットのGEは非常に好調であり2015年には6億ドルのソフトウエア・サービス関連の売り上げが確実だそうです。また売り上げは毎年20%成長しており、2020年位は15億ドルを売り上げ、グローバルに見てトップ10のソフトウエア会社のランキング入りするそうです。縦の競争として従来からのライバルであるシーメンスやキャタピラーがあり、水平競争(横の競争)の相手はSAPやIBMなんだそうです。第五回の Minds + Machines conference(GE主催)でCEOのジェフリー・インメルトさんは述べています。
プラットフォーム、ソフトウエア・プリーテックス上でのソフトウエアビジネスが好調なわけですね。
さて産業インターネット分野では非常に明るい未来が待っている一方、GEがスマート家電(消費財)分野で組んだQuirky(クワーキー)が倒産を発表しています。ソフトウエアを担うWinkは身売りされます。Quirky(クワーキー)は外部のアイデアコミュニティの力を借りて、多数のスマート家電を一年の間に50個も出すような凄い会社として有名でした。クラウドソーシングによる発明プラットフォーム企業がQuirky(クワーキー)の特徴でした。ある意味で「あれこそIoTの理想だ」と言われた会社の倒産です。
モノのインターネットに注力するGEの分野別の明暗、アプローチ法の相違がはっきりしてきました。
■ GEがスマート家電など家電から撤退した訳
2014年GEは家電ビジネスをスエーデン企業に売却しています。その理由が今回のGEの消費財パートナーQuirky倒産と大いに関係しています。2014年夏のGEの家電事業売却理由は、「実はQuirky(クワーキー)に見切りをつけたのが理由」だと言われています。例えばスマートコードのピボットパワーは150万個を売り上げましたが、その他の製品は褒められこそすれ、売り上げにはつながりませんでした。
■ Quirky(クワーキー)の問題点
これはIoTの本質にかかわるような問題点ですが、Quirky(クワーキー)のアプローチはアップルなどと対象的です。アップルの場合、少数の製品を時間をかけてじっくり磨き上げます。そしてできるだけユニバーサルプロダクトのカテゴリーを狙います。一つの製品を出して、顧客からクレームが出て、改良品を出してそれを磨き上げ、完成させる(熟成させる)為に時間をかけています。カメラのGOPROやスマートテレビのロクなども同じアプローチです。一方Quirky(クワーキー)の場合はクラウドソーシングによるアイデア製品の開発は非常にかっこよく、年間50個も凄いスマートデバイスを出すなど煌びやかです。しかし一つ一つの製品を磨き上げる、改良品による「熟成」に時間をとりません。またニッチな領域で少数の製品の熟成に時間をかけ無い為、ほとんどの製品は「いいアイデアなんだけど 使い勝手が・・」みたいな話で終わってしまいます。これを見てGEは家電事業に見切りをつけました。
この話はIoTと言っても勝負は結局のところ、個々の製品分野の競争でしかなく、IoT全体と言う見方は、実は幻であることははっきりしています。
明らかにアプローチ方法が間違ったわけですね・・・左がクワーキーのアプローチ法、右がアップルがカメラのゴープロのやり方です・・・・