IoTはダボス会議の提唱した「ソフトウエアドリブン」の「アウトカム・エコノミー」に注目
IIoT(産業インターネットの段階をスイスダボス会議(2015年1月末)は4段階で考えていました。
面白いのは 成果報酬型経済(アウトカムエコノミー)とソフトウエアドリブンのサービス価値ですね ^^
これは必読かもしれませんが 英語なので ほんのさわりを書きました。
詳細は 以下のレポートです。
http://www3.weforum.org/docs/WEFUSA_IndustrialInternet_Report2015.pdf
4月になって筆者の処にもしばらく死んだかと思っていたIoT関連の仕事の依頼を頂けるようになりました。その中である日本の識者はダボス会議の提唱したOutcome Economyに注目しています。ダボス会議とはワールド経済フォーラムと呼ばれ、毎年スイスで行われる由緒正しい会議です。2015年にはIoT特にIIoT(産業インターネット)がテーマの一つに取り上げられました。その中での注目がOutcome Economyです。ダボス会議の元になったレポートを読んでみましたが中々よくかけています。
会議の中で各参加者は2030年にはIoT(IIoT)が年率1-3%のGDP成長を加算すると予測しています。
二つの注目点を挙げれば「ソフトウエアドリブン」と「アウトカム・エコノミー」ですね。
注)ダボス会議(WiKi)
約2500名の選ばれた知識人やジャーナリスト、多国籍企業経営者や国際的な政治指導者などのトップリーダーが一堂に会し、健康や環境等を含めた世界が直面する重大な問題について議論する場
■ IoT(IIoT)の四つの段階
世界経済フォーラムではIoT(IIoT)の四つの段階に分けています。
1、 第一段階 オペレーショナル・エクセレンシーの実現
工業や農業、ヘルスケアなどの領域で効率化効果が表れ、生産性が向上します。
特に予防保守や遠隔資産管理などが効率化効果の筆頭に挙げられています。
有名なドイツの鉄鋼メーカーティッセンクルップや、鉱山機械、建設機械のキャタピラー(コマツのライバル)、テムズ川水道公社などは、既に第一段階の成果を享受しています。また日本のコマツと組んで鉱山機械の自動運転を実現しているリオティントなどが活用しているドローン活用も正確な3D地形図を作るなど工事の効率化に役立っているそうです。
2、 第二段階 新製品と新サービス
インターネット上の「ソフトウエア・ドリブン」により、これまで不可能だった新製品や新サービスが齎されるとされています。
3、 第三段階 成果型経済(Outcome Economy)
成果型経済(Outcome Economy)とは成果を保証し、それに対して対価を受けるビジネスです。
プラットフォーム型のエコシステムが産業インターネットの分野に広がり、新しいコネクテッド環境が出来、そして「成果型経済(Outcome Economy)」の時代になります。この段階になれば日本のコマツが提唱しているように同じプラットフォームの上で顧客企業と同じ目線を持つパートナー関係が重要になります。
具体的なビジネスモデルとしては例えば航空機のエンジンを納品した後、エンジンの故障率と維持コストをロールスロイスが一定価格以内に収まるのを保証するみたいなイメージです。( Rolls-Royce's TotalCare service)既に鉱山機械の自動運転では日本のコマツもこれに近いことを提案し始めています。(スマートソリューション)
また農業分野では種、肥料、水やり、収穫の時期などをドローンで調査したり、自動運転で実施します。自動運転のトラクター、種まき機や水やり器、ドローンからのデータなどで調査し、何時収穫するかを農場にアドバイスします。米国のバイオ化学メーカーモンサントは、全米の実りの状況を抑えており、成果報酬に近いアドバイスをしているそうです。
4、第四段階 自動化の徹底、予測需要に基づくプル型経済
第四段階になればエンドからエンドまで自動運転、自動監視などスマート機器による自動化が実現します。そうなれば予測も正確ですから、予測に基づくプル型の経済の時代になります。
■ さて日本はどうするのか
米国は産業インターネットコンソーシアムが立ち上がり米国政府が支援しています。欧州はドイツのインダストリー4.0、中国は中国製造2025などの政府のうごきがあります。一方日本はスマートミュニティ(環境と省エネだけ)、ロボット(ほんとにロボットだけ)と相変わらず縦割り、バラバラです。早く国家レベルの構想を作り上げてほしいです。
★★Transforming Economic Growth With The Industrial Internet Of Things
★★Industrial Internet of Things: Unleashing the Potential of Connected Products and Services
★★The next wave of digital disruption......welcome to the outcome economy