ウエアラブルに食われたダイエットコーチング事業
米国人のダイエットに欠かせないのは個人コーチだよおおぉ
フィットビット?ジョーボン? 機械なんかに任せたって・・・
でも・・売り上げも顧客の数も減り始めてるし・・・と個人コーチサービスWeight Watchers
ダイエットミーティング
個人コーチ
<出所 アドエージ>
どうやらトマ・ピケティさんの主張が正しいようです。ウエアラブルのフィットビットとジョーボンの機器とサービスが、現実社会のダイエット・コーチング事業を食い始めました。確かにマーク・アンドリーセン氏が言うように「ソフトウエアが世界を食べ始める」と現実社会の雇用は減少し始めています。
■ 個人コーチサービスWeight Watchersの悲劇
米国人は豊かな社会における飽食=食べ過ぎの結果、個人ダイエットのコーチビジネスが盛んです。有名な個人コーチサービスWeight Watchersがあります。1961年創業であり、既に50年以上の歴史があるダイエットの為の個人コーチ業です。
ダイエットプログララム、食事計画などを個人の為に組み、カロリー計算をしたり、ダイエット参加者のセルフヘルプグループのサポートセンターを立ち上げたり、メッセージアプリで励ましあうなど様々な人によるサービスを行ってきました。月額20ドルでサービスをしていました。
ところが2014年第四半期には、参加メンバー数が15%、売り上げは10%(現在は32億7千8百万ドルの売り上げ)も減少しました。八四半期連続で売り上げが減少しています。また参加メンバー数も251万人へと減少しました。
一方FitBit, Jawboneなどは参加数がどんどん増えています。現在ではFitBit, Jawboneなど米国のウエアラブル利用者数は5千万人を超えています。(ニールセン調査)
■ Weight Watchersが打った対策
そこでニューヨークが本社のWeight Watchersは、FitBit, Jawbone を参加者が併せて使えるようにし、ネット上のダイエットサービス(分析統計アドバイス)も導入しました。また独自のスマート機器=ウエアラブル機器も出しています。果たしてこれでビジネスの減少に歯止めをかけられるでしょうか?ダイエット参加者の予算が限られていれば、どちらかが縮小します。
■ 代替財(机と机の関係)か補完財(椅子と机の関係)か
トマ・ピケティさんの理論によれば、お金もちはもっとお金持ちへ(投資数駅率>経済成長率=賃金上昇、雇用者数の伸び)、一方中間層は没落します。ウエアラブルがWeight Watchersに与えた打撃を見ていると明らかにコーチ業に携わる個人が職を失い始めています。一方フィットビットのビジネスは、アマゾンのように小人数で可能です。明らかにアマゾンと倒産した書店のボーダーズの関係に近いです。これが代替財(机と机の関係)です。ウエアラブルで中間層=個人コーチの数も収入も減少します。そうなればピケティ理論が正しいと言うことになります。
しかしもしWeight Watchersがフィットビットを補うようなサービスで巻き返すならば、それは補完関係にあり、個人コーチも職を回復します。
でも今のところWeight Watchersの売り上げは落ちており、ピケティさんが正しいようです。