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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命の戦線拡大、KDDIがアンドロイド4.0でスマートテレビサービス開始、ソフトバンクも続く、通信キャリアの戦いがスマフォ、タブレットからテレビへ広がる!!

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<序文>

 AUを支えるKDDIが子会社のジャパンケーブルネットと組んでスマートテレビサービス(アンドロイド4.0のSmart TV Box」提供)を開始しました。過去二年以上の間、最初は研究員の遊びから開発してきたアンドロイド・セットトップボックスがいよいよサービスの戦線に投入されました。多くのケーブルテレビ局(一般社団法人日本ケーブルラボとの連携)とのアライアンスの一環なので今後に注目です。筆者もKDDIのアンドロイドセットトップボックスは、2010年末に米国のショーに展示されたころから、2年間ずっと追いかけていました。

 11月28日に開始したのは子会社のジャパンケーブルネット株式会社と組んでの第一弾であり「JCNスマートテレビ」  として、モデルケースとして全国に先駆け商用化した訳です。

スマートフォンにおけるAU契約の歌パスやビデオパスがそのままテレビで視聴できます。

筆者も先日のCEATECで詳細説明を聞きましたが、動画店舗は三つが使用できます。グーグルプレイ、AU、そして日本ケーブルラボの電子店舗です。

リモコン代わりのタブレットも提供されますが、早晩、これが家族の分だけ提供され、各自の部屋の二台目テレビになるかもしれません。

KDDIはその他、2013年にはCATVとのアライアンス以外の戦略も準備しており、ソフトバンクが発表しているのと同様のステイック型のスマートテレビを提供する予定です。

一方既にソフトバンクも12月にはTSUTAYA TVの約4万本の映像作品やギャオの作品を対象にステイック型のスマートテレビに出ると発表しています。

NTTドコモを含む通信キャリアのサービス支配論理の戦いが遂にスマートテレビに飛び火し、戦線拡大を始めました。

スマートフォン、タブレットのスマートデバイスの連合艦隊にスマートテレビが加わります。

 

スマートフォンの割り引きサービスを中心とした通信キャリアの戦線がテレビ、更はカーナビなどに拡大しそうです。

KDDIのスマートテレビ発表会で松平健さんがアンドロイドマンスーツに身を包んで登場!!(2012年11月28日)

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<出所:産経新聞>

★★ 「Smart TV Box」の提供開始について  (KDDIプレス発表)

★★ KDDIなど、スマートテレビを開始 月9450円から

 

★★JCNとKDDI、新STB使いスマートテレビサービス

引用

新サービスは、72チャンネル以上の多チャンネル放送と下り最大毎秒100メガビットのインターネットが利用できる「スマートマックス」とタブレット端末 を活用した「スマートマックス・ウィズ・タブレット」の2タイプを用意。月額料金は9450円から。auのスマートフォン(高機能携帯電話)とセットで契 約すれば、スマホの利用料金を割引く。

引用終わり

★★スマホ操作で映画など見られるHDMIスティック端末「SoftBank SmartTV

 

 

★★KDDI田中社長、「いろんなことができる時代」とCATVの戦略を語る

 

 

<「Smart TV Box」で多チャンネルとOTTを一緒に提供>

 米国では約87%のテレビ視聴がCATVや衛星放送を含む有料テレビであり、スマートテレビの時代を迎えてネットフリックスの登場などでコードカット(有料テレビの解約とネットフリックスなどインターネット有料テレビであるOTTへの切り替えの動き)が少しずつ始まっています。

 

一方国内では有料テレビの利用は約2割であり、KDDIの戦略は一般社団法人日本ケーブルラボとの連携によりCATV各社と組んでスマートテレビの時代に有料テレビとスマートテレビを二つながら同時販売する戦略です。その一環としてJCNJ:COMの統合と住友商事とのアライアンスが発表されています。

 

それに対してソフトバンクもステイック型(差し込み型)のスマートテレビを販売します。

 

<業法の壁に挑むかNTTドコモ>

一方NTTドコモはNTT法に縛られており、グループ内で有料テレビサービスを提供するNTTぷららなどとの目立った協業はできません。しかし日本初のスマホ向け放送局「NOTTV」を20124月に開局しており、テザリングや簡易型のWiFiルーターなどでテレビに飛ばす戦略は持っています。またNTTドコモのビデオサービス(「dマーケット VIDEOストア」)は好調なので何らかの更なるテレビサービスを出してくるでしょう。どれだけ見ても525円のサービスを必ずテレビに持ってくると思われます。

その場合、NTTぷららが実施しているように国内テレビメーカーのテレビにアプリを搭載する可能性も考えられます。またソフトバンクのような自社製のステイック型のスマートテレビを出してくるかもしれません。

 NOTTV

 

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