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スマート革命に忍び寄る創造的破壊、大きなリスクを取るマイクロソフトのパソコン再発明(Windows 8)は成功するか

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<序文>

 2012年10月も後半に入って続々と日本メーカーや海外勢が国内でもWindows 8用のパソコンを発表しています。日本HP以外の各社はコンシューマー向けが中心であり、中心はスマート・タブレットです。(もっとも台湾のエイスースは海外でWindows 8のデスクトップ版も発表しているところもあります。)

しかし今回のWindows 8はタブレットとパソコンの機能が共に動くと言う、Windows 95以来の大幅かつ不連続なプラットフォームの変更であり、Windows 8「失敗する」、「いや、素晴らしい」と言った意見がかしましく聞かれます。Windows 8は経営的に見ればマイクロソフトの大きなリスクですが、ユーザー企業にとってもその採用は大きなリスクです。

Windows 8の門出を祝って国内でも20121025 18時から秋葉原で前夜祭が開催されるそうです。深夜のカウントダウンが予定されています。

パソコンの再発明と言われるWindows 8は成功するのでしょうか?

(尚、Windows 8Windows 8」と「Windows 8 Pro」、そしてタブレット用の組み込み型の「Windows RT」と三種類あるそうですが、細かな話はするつもりはありません。)

 Windows 8は滅びへの道程と語るマーク・ベニオフ氏

Marcbenioff

<引用元ビジネスインサイダー> 

 

★★ Windows 8で大きな賭けに出るマイクロソフト

★★ Marc Benioff: Windows 8 Is Going To Be 'The End Of Windows

 

★★HP ElitePad 900 国内発表、ジャケットで拡張するWindows 8 タブレット

 

★★ Windows 8はタッチをデスクトップやラップトップに無理強いする良い結果にはならないね

 

★★ ASUS Shows Off Windows 8 Desktop+Tablet TAICHI, New Transformer Tablets 

 

★★ Windows 8 予約開始、価格はWin7→Win8Proアップグレードで6000円前後

 

★★ Usability Expert: Windows 8 on PCs is Confusing, a Cognitive Burden

 

<セールスフォースのCEOマークベニオフ氏の酷評>

 例えばガートナーが指摘するように「従来のWindows 7と比較してWindows 8はユーザー企業にとってはリスクが高く、採用され無い可能性がある」と言う指摘もあります。「ユーザー企業はOS環境の変化を望まない」と言う訳です。確かにWindows VISTAの出荷時にすら、多くのユーザー企業が「待ちの姿勢」を取り「Windows 7が出て初めてWindows XPから移行」しました。マイクロソフトWindowsのドル箱は企業ですから。

 

 一方セールスフォースのCEOマークベニオフ氏は「Windows 8は最後のWindows になる」そして「マイクロソフトは滅びに向かう」と酷評しています。

 

<企業は変化を望まず、現状維持を望むのか>

反対派の意見は「企業や企業のIT部門は現状維持を望む」「急激な変化を好まない」と言うことです。

 確かに汎用機からサーバーへの移行が声高に叫ばれた1990年代には、中央処理装置(CPU)の数が複数の並列処理型が新たに登場し、一台のCPUによる連続処理を前提とした従来型のアプリとの整合性の議論が華やかでした。この時も「企業や企業のIT部門は現状維持を望む」「急激な変化を好まない」と言う標語が語られました。

 

 

その後ゆっくりとアプリは書き直され、今では並列処理は当たり前となっています。例えばクラウドコンピューティングなどは17年前の超並列処理と同じ発想です。

さてクラウドコンピューティングの到来と共に期待されたネットブックやクロームブックが普及せず、企業のパソコンもデスクトップ型からノートブック型に移行する中、仕事用のスマート機器としてのパソコンの再発明はどうなるのでしょうか?何時までも古いパソコンを維持する訳にもいきません。

 

過激であれスムースであれ、古いパソコンスタイルからの何らかの移行が早晩、必要になります。

 

<生活者へのWindows 8タブレット普及が勝負>

 筆者は生活者用のノートブックの領域に関してはiPadやアンドロイドタブレットとの戦いも含めて、パソコン再発明に伴うノートブックの移行形としては、Windows 8のタブレットは面白いと思っています。

 

確かにユーザー企業は確実に待ちの姿勢をとると考えられます。従って勝負はまず生活者領域のノートパソコンの食い合い、奪い合いになります。そうなれば、軽い仕事とタブレットの両立系としてのWindows 8タブレットは一定、魅力的だと考えられます。iPadやアンドロイドタブレットとの防衛戦をどれだけ優位に戦えるかを企業は見ています。

 

生活者領域でWindows 8がノートパソコンに代わり競争力があるとなれば、企業はいずれWindows 8を全面採用する可能性があります。メールやオフィス製品などソフトウエア資産の継承性の問題もあります。但し、その見極めには1-2年かかるかもしれません。もしWindows 8が敗北すればiPadやアンドロイドタブレットの改良版スクリーンキーボード(ないしはそれに代わるもの)が企業内で使われる時代が来るかもしれません。

 

いずれにしてもパソコンの再発明時代が始まりました。

 

 

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