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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命視点の欠如、ビッグデータのデータ・サイエンティスト議論に生活者や現場社員などの草の根要素が含まれない謎

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<序文>

 筆者もとうとう時のキーワード(バズワードでもある)、ビッグデータに関する講演をせざるを得なくなりました。

色々調べてみますとビッグデータで最も重要なのがデータ・サイエンティストの育成だそうです。

 

さてデータサイエンティストは米国24、730人、中国17、410人、インドが13,270人が活躍しており、一方国内には3千4百人程しか居ない職種と言う話もあります。(マッキンゼーの資料や総務省の資料)確かに博士号が必要なほど高級な分析専門家、たとえばiPS細胞の分析に関してはそうかもしれません。しかもデータサイエンティスト=マネージャーやアナリストが150万人も不足すると言う凄い話になっています。どうやら社員が全員、統計学をマスターした凄いデータサイエンティストにならないと会社は生きていけないと聞こえます。

 

この論法では統計学などの深い知識がパッケケージソフトなどのサービスを作り上げるIT技術者には必要であり、更にそれを活用する側にも同等レベルのプロらしさが求められています。

 

しかしスマート革命の環境下(エコシステム下)で成功するには草の根要素が必要なのですが、何故かそう言う議論は見当たりません。

 

では例えば店舗の現場の担当者や生活者はデータ・サイエンティストではないのでしょうか?筆者にはビッグデータの生活者視点、現場視点の欠如に対してとても違和感があります。そこで某セミナーでは、一般生活者からなる生活者視点、現場視点のデータ・サイエンティストの目線の話をすることにしました。

 

筆者の経験から現場の担当者や生活者が使えないビッグデータの仕組みが企業内で普及するとはとても思えないからです。

 

★★ データサイエンティストの作り方  専門家のスライド

 

 

★★ CIOが知っておくべきビッグ・データに関する5つのこと

 

 

★★ ビッグ・データで高まるデータ活用の専門性

  以下マッキンゼーのレポート

 

★★ Big data: The next frontier for innovation, competition, and productivity

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<引用元:マッキンゼー>

 

<犯罪捜査から始まったビッグデータ活用>

 

米国のレポートを聞いていますとビッグデータは「公安関係」や「犯罪捜査」、更に「金融の不正取引、マネーロンダーリング」から「ライフログなどを応用したマーケティング」に発達した経緯があります。

 

米国のFBI関連などのドラマを見ているとインターネットを活用して「容疑者のプロフィール」「クレジットカードの支払い」「電話の交信のあて先」「メールの交信先と内容」「監視カメラの映像」「血液型や遺伝子、指紋、顔写真のマッチング」を分析し、それに「現場の証拠品」を加えて犯人像を割り出しています。これが標準的なデータ・サイエンティストの原型だと考えられます。

 

<現場の仮説検証はデータ・サイエンティスト>

昔、筆者が超並列コンピューターを対象にデータウエアハウスなどの仕事をしていた17年ほど前、某コンビニでは現場担当者の「仮説検証」が重要視され、自ら試した棚のレイアウト変更や商品仕入れの成否をポスデータを見て判断することが奨励されていました。それは現場のアルバイトも巻き込んで進んでいました。

紙カタログの大手通販企業の現場でも同様でした。判り易くいえば現場の担当者が今で言うデータ・サイエンティストの仕事をしていました。「仮説を立てデータで検証する仕事」はデータサイエンティストそのものだと考えられます。

 

最近のビッグデータ議論からは、何時の間にか現場でデータを見て考える社員の視点が消えています。とっても不思議です。まあ輸入されたコンセプトの消化不良が原因でしょう。

 

<スマートテレビのアプリの上手な使い方もデータ・サイエンティスト>

さて現在のスマートテレビやモバイルアプリの使い方を見ていますと、ドラマのゲスト出演者などの付加情報をスマートフォンアプリ経由で提供するニ画面形式がはやっています。そこで更に知りたいことが出てきたり、疑問がわくと一般の生活者はネットサーフィンをして、欲しい情報にたどり着きます。筆者はこれも立派なデータ・サイエンティストの役割だと思っています。

 

<プロシューマーの視点でデータ・サイエンティストを育成しよう>

 第三の波と言う書籍を書いたアルビントフラーは、脱規格化や脱専門化する消費者を「プロシューマー(生産型消費者)」と呼びました。

スマートフォンアプリの開発や音楽のインディーズ、電子書籍のイーシングルなどの流行の中でプロシューマーとして生活者が育成されるエコシステムが出来上がり始めています。

ビッグデータも2010年代の新しい知識社会に定着するには、少数のプロとしてのデータサイエンティストの確保と共にスマート革命の持つ草の根視点=プロシューマー(生産型消費者)」視点の大量のデータサイエンティストの養成環境が鍵を握るでしょう。

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