イーマーケターの予測「ツイッターの成長率は鈍化する」を高く評価する訳
ツイッターは第一回の開発者会議Chirpに於いて「ツイッターとしてはUU(ユニーク参加者数)を測定する術を持っていないので登録者数を発表する」と発言して物議を醸しています。同社による関連数字の発表後、国内の一部コンサルタントの方々などは動揺されていますが、米国のアナリストの分析はChirpの前後で基本的スタンスに変化は無いようです。
復習するとツイッタはー以下の数字を発表しています。
● 1億5百万人(但し登録者数、これはツイッターが把握する数字)
● 1億8千万人(UU数、これはグーグルアナりティックスの数字、ツイッター自身の把握数字ではない)
まず「ツイッターとしてはUU(ユニーク参加者数)を測定する術を持っていない」と言う発言は以下のJustinTVのビデオをご覧下さい。丁度、インテレストグラフを説明しているところです。
次にテッククランチジャパンが意識的にか、無意識にかテッククランチの英文の訳を間違えており、コムスコアの数字を明らかに間違いだと訳した点でしょう。流石にこれには指摘があったらしく現在では直っていますが。
一言申し上げておきますが、当該企業の発表が何時も正しく、サードパーテイの見方が間違っているというのは牽制機能を無視した暴論です。何故なら企業収益の決算発表前の予測など企業は水増ししたり、過小評価発表することは日常的にあることだからです。
筆者が存じ上げている某有名ネット企業は参加者を何時も水増し発表して居ました。
無論、当事者企業の発表が正しく、第三者調査機関が間違っている場合もあります。
重要な点は第三者調査機関には牽制機能があると言う点の理解です。
流石にテッククランチの原文作者はその点は外していませんでした。日本の訳側に問題があった訳ですね。(訂正後ですからもう証拠はありませんが。)
日本語訳
英語の原文
★ ★ How Big Is Twitter Really?
物議を醸したコムスコアの予測
さてツイッターにはアクテイブ参加者数を把握する仕組みが無く、グーグルアナリティックスと言う第三者に委託した数字を発表したことに対して、米国の第三者の立場に立つ各調査企業はいささかも従来からのスタンスを変えておらず、全く動揺していません。判り易く言えばあまりツイッターの発表数字を信用しておらず殆ど無視していると言ったところでしょうか。
筆者も一安心しました。ツイッターの発表数字を見て、もし何らかの誤りが自分達にあると認識すれば、その後の発表数字には必ず訂正を加えてくるというのが過去の米国各調査企業の手法ですので。
まあ登録者数をはるかに上回る数字を出されても、いわば太陽系の八つの惑星のコミュニティの家族の数字ではなく外の宇宙に無限個の隕石があるのでそれを数えてくれと言うようなものですから、困りますよね。流石にITMEDIAも1億8千万説は採用していませんね。
さてイーマーケターの発表ですが、Compete, comScore and Nielsen.の三社の予測数値に基づいて米国内のツイッターアクティブ参加数を予測するという手法を取っています。
★★ Twitter Stays Strong as Growth Slows
それによれば2009年が18歳以上のツイッターアクティブ参加者は18百万人
(全インターネット参加者の10.5%)、2010年は26百万人(全インターネット参加者の14.6%)、2011年は32百万人(全インターネット参加者の17.3%)、2012年は36百万人(全インターネット参加者の18.8%)と分析されています。
ツイッターは米国では確実に強力なクラウドとしてインターネット世界に定着するが、成長率は落ちるという予測ですね。筆者の予測では2012年までにはこの2-4倍程度が海外からの参加者になるのでしょうか。
また三社の2009年2月から2010年2月までのアクティブ参加者比較は以下の通りです。
これを見ればグーグルアナリテイックスの数字をE-MARTKETERが評価していないのは明らかです。
<引用元: http://www.emarketer.com/Article.aspx?R=1007644>
ツイッターの発表によれば、1億6百万人の登録者の40%弱は米国内からと言う事で考えれば
E-MARTKETERは39.1百万人程度に当たると結論付け、更に複数アカウント登録の可能性もあり、既に使われてないアカウントもあるのでコムスコアの26百万人は妥当だろうと結論付けています。
まあ この辺りが妥当ですね。
引用
At
its first developers’ conference in April 2010, Twitter reported it had
nearly 106 million registered accounts worldwide, with just under 40%
coming from inside the US. Those figures translated to 39.1 million US
accounts. Twitter’s inclusion of users of all ages and registered users
who no longer participate, along with those who have more than one
account, means that the total number of US accounts should be higher
than the number of adult users, making eMarketer’s estimate of 26
million users in 2010 consistent with company figures.
Unique visits to Twitter.com have generally plateaued after a dramatic climb in early 2009, according to Compete, comScore and Nielsen.
引用終わり