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人は論理では動かない、感情で動く:「わたしと仕事、どっちが大事?」

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議論に勝って勝負に負ける・・・というのはよくあることだ。私も、議論で相手をやりこめ、そもそもの目的(相手に変わってほしい)を達成することに失敗してしまう経験が何度もある。

逆の経験もある。私に分がないと思いながらも相手に理路整然と言われなんだか癪に触って素直になれなかったり。コンサルタントの知人が、論理的に説明すればするほど妻から「私はあなたの部下じゃないんだから、そんなことで私があなたの言うことを聞くと思ったら大間違いよ!」と言われたという話を聞いても、「そうだよなぁ~、彼が悪いよ」と思っていた。

だから「「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか」という本を手に取ったとき「そんなの論理的に説明したって駄目に決まっているじゃない。相手は議論をしたいんじゃないんだから」と思っていた。

論理的な人と非論理的な人が議論すると論理的な人が負ける。
これはビジネススクールで習ったありがたい教訓であり、中国でそういう場面にあった時に実感したことでもある。

そういうこともあって、私はあまり議論における論理の重要性に重きを置いていなかったのだ。

ところがこの本を読んで発見したことは私は自分が思っているほど論理的でないということだ(笑)(特に夫と話すときなど、論理的に話すつもりなどさらさらないし)論理的に話すということは、こういうことも網羅していなければならないのかと勉強になった。

一番参考になったのは「論点のすり替え」の項目だ。
これがとっても上手な人とある会合で話をしたことがあるのだけど、当然のように私が負けた。ああ言えば、こう言う。私が相手の言い分を認めない限り、延々と論点をすり替えられて議論が終わらない。このような会話にどう対処したらよいか正直わからなかった。そして、こういう人とつきあってはいけないというのが当時の私の結論だったのだ。

この本では、そもそも対処しては(論点のすり替えにつきあっては)いけないと書いてある。つまりこの手の人は自分に都合がよくなるまで論点をすり替え続ける。だから、論点をすり替えさせてはいけなのだ。「そのことは問題ではない」と軌道修正というか一刀両断しなければいけないそうだ。なるほど。

タイトルに書いたように、人は論理では動かない、感情で動くものだ。
しかし、論理的に話を進めることで、人の感情を動かすこともあると思う。

ところで、みなさん、「わたしと仕事、どっちが大事?」と聞かれたら、何と答えますか?

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