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●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【9.4%】 婚活ブームが意味するものは何か

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 今春の連ドラといえば、注目なのは『婚カツ!』でしょうかね。枠はフジテレビの月9、主役は視聴率メーカーのSMAPから今回は仲居正広が登板ときてますから、そりゃ何かと話題でしょう。しかしコレ、大ピンチらしいんです。事前予想ではヒット間違いなしかと思われましたが、フタをあけたら厳しい視聴率。初回こそ16.3%でしたが、第2話11.2%、第3話【9.4%】と10%割れ、第4話9.9%、そして今週第5話10.9%と、期待を大幅に下回る低空飛行になっています。旬なテーマ、ゴールデン枠、人気キャストから考えれば順当に数字が伸びるはずでしたが、そうはいきませんでしたね。

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 『婚カツ!』を見ていると、実に様々な合コンが登場してきます。ゴルフ合コン、アクア合コン、ヨガ合コン、説教合コン、、、てな具合で、これだけだと何だか判らない感じでしょうが、早い話、男女が参加できる多種多彩な出会いの機会を設けようってことらしい。しかしまぁ、今の若者たちは、そこまでセッティングしないと合コンもできないのかなぁ、なーんて、ちょっと思ったりもします。

 連ドラはともかくとして、今や婚活というテーマにはいろんな業種が注目し、いろんなことを目論んでいるようです。たとえば、中村雅俊主演の映画『60歳のラブレター』。これは住友信託銀行が平成12年から募集し、熟年夫婦らから寄せられた8万通以上のラブレターの中から選んだ心温まるエピソードをもとに、オリジナルの物語を製作したという話題の映画。その配給元の松竹が、5月6日に業界初の“婚活試写会”を開催。試写会後に近くのレストランで男女80人が婚活パーティに参加し、クイズにゲームに盛り上がったとのこと。夫婦の絆と婚活のドッキングは、いささか強引な感じもしますが、参加者には好評だったようですね。へー、そうなんだ。

 またプロ野球界でも、婚活をターゲットにした企画が進んでいるそうです。札幌に本拠地をおく日本ハムファイターズが、札幌ドームに『婚活シート』なる特別席を設け、18歳以上の未婚男女50組100名に販売すると発表していますね。7月11・12日の両日に開催予定の日ハムvsロッテ戦・バックネット裏C指定席がその対象シート。球界初だそうですが、、、そりゃそうでしょう、聞いたことないですからね。

 この婚活シート購入者には、抽選でペア航空券などもプレゼントされる予定とか。当たっちゃったら、即旅行へGO!って、ちょっと根回し良すぎ? さらに、もしめだたく結婚まで辿り着いたら、夫婦初めての共同作業として日ハム球団から始球式を要請されることになっているとか。ここまでくると、関係者のテンションもかなり上がってる感じですね。何だか楽しそうだから、まぁいいですか。

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 就活に婚活と、若者たちの人生の節目は、どうやら自然の成り行きではうまくいかないようで、ちゃんと「活」動しないとダメみたいですね。ある社会学者がどこかで書いてましたが、就活も婚活も、背景に厳しい経済情勢や少子化の影響があるんでしょうか。それにしても、周りが世話焼きすぎじゃないのって思うのは、私だけでしょうかね。。。

  参照元
  ※Audience Rating TV
  ※YAHOO!ニュース2009年5月7日付け
  ※eiga.com映画ニュース
  ※SponichiAnnex2009年5月12日付け

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