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「私の Twitter 師匠になって下さい!ボタン」というアイデア

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ユーザーが増えるにつれ、Twitter をコミュニティ活動のプラットフォームとして使おうという動きも本格化してきました。例えば日本には、独自サービスの「twicco (ついっこ)」が存在しており、数多くのコミュニティが活動しています。しかし新しい参加者が既に Twitter ユーザーの場合はよいのですが、先にコミュニティ活動の方に興味を持ち、いまから Twitter に参加するという場合には Twitter に慣れることが障壁になってしまう可能性があります。それを防ぐためのアイデアが、こんなところにありました:

Tweet Progress

Twitter 上で保守派の発言が活発なことに気付いた @myrnatheminx さんらが立ち上げた、革新派のための Twitter コミュニティです(詳しい背景が知りたいという方は、こちらの記事をご確認下さい)。このサイトが用意しているのが"Mentor"という仕組み。メンターという言葉は日本でも一般的になりましたが、要は誰かを手助けしてくれる助言者という存在ですよね。で、その言葉が意味する通り、このサイトでは「メンター」として登録したユーザーに対して、簡単に助言が求められるようになっています。

流れはこんな感じ。まず新しくコミュニティに参加する際、以下のように「私はメンターとして、新しく Twitter に参加された人々に助言することができます」というチェックボックスが用意されていて、ここにチェックしておくとメンターとして登録されることとなります。

Tweet_Progress_1

で、メンターとして登録した人々は"Mentors"のページに表示されることとなります:

Tweet_Progress_2

ここで各々のユーザーに付けられている"Mentor Me"(指導して下さい!)というボタンを押すと、自動的に Twitter のページが開き、指定したユーザーへの@返信という形で「教えて下さい」というメッセージが投稿欄に挿入されるわけですね。後は適当にメッセージをカスタマイズし、送信すればOKと。

この仕組み、シンプルですがなかなか効果的ではないでしょうか。既に参加している人々が「なんでも聞いてくれていいのに」と思っていたとしても、新しくやって来た人々は心理的な抵抗を感じるものです。上のような形で抵抗感を取り除く工夫がしてあれば、参加者がすぐに Twitter の仕組みやコミュニティのルール等に慣れ、また新旧の人々の間で交流が生まれることでしょう。それが結果として、コミュニティ全体の活性化に貢献すると思います。

日本でも最近、様々なメディアで報じられるようになった Twitter。それに伴い、IT・ネット業界以外の分野からも Twitter に登録される方々が増えているように感じます。何らかの形で彼らをサポートし、「操作がわからない」などといった些細な理由で交流を止めてしまわないような仕組みを考えることが、いま Twitter をコミュニティ運営に使っている人々に求められているのではないでしょうか。

【○年前の今日の記事】

「顔」が見えなければ、強引になる (2007年8月24日)
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