あなたのブログが Amazon で販売される日
Amazon が"Kindle Publishing for Blogs Beta"というプログラムをスタートさせました。文字通り、自分のブログを Amazon の電子ブックリーダー"Kindle"上で読めるようにできるというサービスで、登録したブログは Amazon.com 上で販売されることになります。誰でも登録できるということで、僕も早速試してみました:
■ Kindle で個人ブログも売れるようになったとかで、試しに登録してみた。
ご存知のように Kindle は日本で展開されていないので、日本語のブログを売る/日本国内から報酬を手にする場合は制約が多いのですが、登録だけであれば簡単に完了させることができます。自分のブログが Amazon で売られているのを見るというのは、なかなか不思議な気分です。
ちなみに以下が Kindle で表示した場合のプレビュー。完璧ではありませんが、自動的に Kindle で読みやすいフォーマットに変換してくれます:
「ブログが携帯端末で読める」というだけで、1ヶ月単位の購読料(現在は一律$1.99に固定されるようです)を払う人がどれだけいるのか?という疑問は当然あると思います。しかしこれで、Kindle ユーザー+iPhone ユーザーが潜在的な市場となりました。英語でコンテンツを配信できる人にとっては、無視できない存在でしょう。また Amazon ストアに並ぶということは、カスタマーレビューによる評判の獲得、「この~を買った人はこんなブログも購読しています」式の購入誘導など、Amazon が持つ機能をフルに活用できることを意味します。価値のあるコンテンツを配信すれば、それなりの読者は獲得できるのではないでしょうか(ブロガーは売上の30%しか手に出来ないという現行の条件のままでは、あまり大きな収入は期待できないかもしれませんが)。
それよりも大きな意味は、これで Amazon というネット上でも有数のマーケットを、個人が手軽に(売り手として)利用できるようになったという点にあると思います。もちろん Amazon には現状でも、個人としてフィジカルなモノを売る制度は備わっています(e託販売サービスなど)。しかしデジタルコンテンツ、しかもブログというごく身近なコンテンツを販売できるようになったことにより、参加へのハードルは一気に下がったはず。「コンテンツを売る」という行為が一般人にとっても普通のこととなる可能性を秘めているのではないでしょうか。
というわけで、これからは「目指せ印税生活」ではなく「目指せ Kindle 生活」。英語での情報発信を、もうちょっと真面目に取り組んで行かなければならないかなぁなどと感じています。
【○年前の今日の記事】
■ 語れるウヰスキー (2008年5月15日)
■ YouTube でスターになろう (2007年5月15日)
■ サイバースペースと「死」 (2006年5月15日)
< 追記 >
ITmedia さんでも記事が出ていたのを見落としていました。改めてリンクを貼っておきます:
■ Kindleでブログを販売できるプログラム、Amazonがβ公開 (ITmedia News)