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エコか、エゴか

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ニュース等で盛んに報じられていますが、英国のブランド「アニヤ・ハインドマーチ」製のエコバッグが各地で話題を呼んでいます。日本では限定発売ということもあり、争奪戦が加熱して警察沙汰になったところもあるそうです:

人気エコバッグ狂想曲 小競り合いで警官出動も (Sankei WEB)

「I'm NOT A Plastic Bag (私はレジ袋じゃない)」と書かれたこのエコバッグ、個人的にはそれほどオシャレだとは思わないのですが、あっという間に売り切れるほどの人気なのですね。やはりセレブご用達の人気ブランド、という点が大きいのでしょうか。では他の高級ブランドはどうなの、という話になりますが、アニヤ・ハイドンマーチに続けと(?)次々とブランド・エコバッグが発表されているそうです:

ブランドが環境保護リード エコバッグにエルメスも参入 (asahi.com)

環境保護というのは、「自分たちだけが良い思いをしたい」という人類のエゴを捨て去ることですから、本質的に苦しいものです。「ならばせめて楽しんでしまえ」という発想は、保護活動を持続させるものとして評価されて良いのではないでしょうか。たとえ「環境を守りたい」という思いよりも「流行のバッグを持ち歩きたい」という思いからエコバッグを買ったのだとしても、結果としては多くの人々がレジ袋を使わなくなるはずですから。

しかしエコバッグを買うために騒動が起きるというのは、ちょっと本質から外れすぎのような気がします。それに写真を見る限り「I'm not A Plastic Bag」はそれほど大きくなさそうですから、家族が多い家庭の買い物がすべて収まるのでしょうか?本当にレジ袋を無くしたいのなら、数量限定などせずに誰もが好きなだけ買えるようにしないとマズいと思うのですが……。また揚げ足を取るようですが、「プラスチックバッグではない=環境に優しいバッグである」とは限りません。実際、asahi.com の記事によれば「エコバッグには、素材に化学・合成繊維を使うことや、人件費の安い国で大量生産して長距離輸送することに批判がないでもない」そうです。

人気ブランドの製品で、しかも「エコバッグ」。持っているだけで環境保護している気分になれる/環境保護している自分をアピールできるという点では、これも一種の「免罪符グッズ」なのでしょう。しかしそれによって、本当にレジ袋を使っていたときよりも環境負荷が下がっているのかどうか、また製造過程で違法な薬品・労働力が使われていないかまで注意していなければ、「実は環境破壊につながっていた」という本末転倒になりかねません。いわゆるグリーンウォッシング(Greenwashing、企業が環境保護に力を入れているように見せかけること)に惑わされないためにも、「エゴではないエコ」を考えなければいけないのではないでしょうか。

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