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免罪符グッズ

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オルタナティブ・ブログ『海外速報部ログ』で、興味を引かれる記事がありました。トヨタのハイブリッドカー「プリウス」を買った人が、なぜプリウスを選んだのかという理由について:

プリウスは「エコな人」のホワイトバンドみたいなもの (海外速報部ログ)

New York Times の記事"Say ‘Hybrid’ and Many People Will Hear ‘Prius’"を元にされたもので、プリウスを買う主な理由は「エコに気を遣っています」ということをアピールできるから、なのだとのこと。それでプリウスをホワイトバンドに例えているわけですね、なるほど。

確かに元記事を見ると、「なぜプリウスを買ったのか」という問いに対し「自分自身を表現するため(Makes a statement about me)」と答えたのは57%。2004年度の調査では34%だったので、この理由が上昇していることが分かります。ちなみに他の回答を見ると、「排気ガスが少ないから(Lower emissions)」が2004年度の36%から今回は25%に落ちていて、実際の環境への優しさよりも「他人にエコな人だとアピールできる」という点が上回ってきているのですね。

実際、「カムリ・ハイブリッドでは他人に与えるメッセージが弱い。プリウスは明確なメッセージを強く与えることができる」というコメントも紹介されていて、『人は見た目が9割』ならぬ「エコカーは見た目が9割」みたいなことになってます。この調査が一般的な傾向だとすれば、自動車メーカーはエコカーのエコ性能を高めるのではなく、一目でそれと分かるようなデザインを追求することに尽力した方が良い、ということになるのかもしれません。

例えば他のMP3プレーヤーの方が性能面で優れているのに、「流行に敏感でオシャレ」であることをアピールするためにiPodを選ぶとか。また会社で慣れてるWindowsの方が操作しやすいのに、「私生活ではアート系」をアピールするためにMacを選ぶとか。考えてみればハイブリッドカーだけでなく、似たような「免罪符グッズ」は様々な分野で見られるのかもしれませんね(ちなみに僕はiPodもMacも持ってますので、それぞれのユーザーを非難するつもりで出した例ではありませんので誤解なきよう)。自分の手がける製品/サービスがユーザー本人ではなく、ユーザーの周囲にいる人々にどんなメッセージを与えているのか、またそのことについてユーザー本人はどう思っているのか -- 場合によっては、そこまで考える必要があるのでしょうね。

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