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ものは言い様

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悪口を書きますので名前は伏せますが、先日某ファミレスに食事に行きました。ドリンクバーをお願いし、さっそく飲み物を取りに行ったところ、温かいお茶を入れるためのティーポットが用意されていません。そこで店員さんに持ってきてもらうようにお願いし、待つこと数分。洗ったばかりのティーポットを受け取り、さあ飲み物を選ぼう思ったら、今度はホットドリンク用のカップがない!結局さらに数分待つこととなり、ヤレヤレと思いながら席に戻りました。

そこでふと気付いたのですが、結局ドリンクバーってセルフサービスなんですよね。何をいまさら、と思われるかもしれませんが、最近のドリンクバーは結構進化していて(以前こんな記事を書いていたり)、「お客の利益になるサービス」というイメージがあります。しかし自分で飲み物を入れ、自分で席まで運ばなくてはならないのですから、よく考えればお客は不便を強いられています。ドリンクバーで好きな飲み物が好きなだけ選べるようになった、という考え方もできますが、それなら座席で店員さんに好きなとき・好きなだけ注文できる仕組みでも良いはず。「お客のため」を装いながら、実はお客を搾取するサービス、それがドリンクバーなのだ!!

……などと非難したいわけではありません。ドリンクバーが本当に「店員の負担を軽くしつつお客様に喜んでもらう」ことを目的として考え出されたのかどうかは分かりませんが、結果的に一石二鳥になっているわけですね。正確に言えば、捕れた2羽の鳥のうち、1羽は実はハリボテだったというところでしょうか。いずれにしても、ものは言い様、考え様だと思います。

お客様に不利益を被ってもらわなければならない状況が生まれたとき、素直にそれを説明して、頭を下げるのが通常の考え方です。しかしドリンクバーのように、不利益を隠しつつそれを楽しませてしまうというのも1つの手段ではないでしょうか。例えば最近レジ袋有料化が話題になっていますが、一方で「オシャレなマイ買い物袋」というものが登場し、自分で買い物袋を用意することがまるで素晴らしいことであるかのように(実際大切なことなのですが)喧伝されていますよね。こうした発想のひねり方、覚えておいて損はないかもしれません。

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