少子化対策の秘訣はなんくるないさー、ケ・セラ・セラ? 〜 令和元年(平成31年)は統計上初めて出生数90万人割れ
出生数87万人下回る見込み 少子化相「深刻な状態」
https://www.sankei.com/smp/life/news/191210/lif1912100014-s1.html
衛藤晟一少子化対策担当相は10日の閣議後記者会見で、令和元年の出生数が87万人を下回る可能性があることを明らかにした。明治32年の統計開始から初めての90万人割れで、令和3年と見込んでいた想定より2年早い。衛藤氏は「深刻な状態として強く認識している」と述べた。
人口動態だけはある程度予想がつくものであり、分かっていながら皆目を背けてなかなか目立った抜本的な対策が取られない分野でもあります。それは既に生まれた人たちを増やす減らすことは、過去不幸なことながら、幾度かあったホロコーストのようなこと、江戸時代まであった口減らしの姥捨、捨て子のような前時代ならともかく、当然ながら国のすべきことでもできることでもないわけです。
そんな中でも新しく産まれる子どもたちをなんとか増やしたい、つまりは高齢化対策はイコール少子化対策であり、国という線引きの中だけで解決しようとしたら唯一の手段であるわけです。
ただ、高齢化、少子化、人口減少、GDPマイナス成長云々はあくまで日本という単位、つまりは一部揉めているところはありますが他国との国境という線で囲んだ中での話であって、かつ、日本人は日本だけにフォーカスしがちだけですが、たとえば、韓国の合計特殊出生率を見てください。東南アジアの国々の出生率を見てください。
少子化は日本だけの問題では無いことが分かると思います。方や、アフリカを主とする発展途上国では基本的に多産ですが今後医療衛生面の向上による乳幼児死亡率の低下等で人口増大の流れが進み世界人口は100億人の向かうとも言われています。
生き難い国ほど子どもを多く産んでいることを考えると、子孫を残し自らの遺伝子を残すという生物としての基本的な営みの優先順位が先進国では下がるのは如何ともし難いように思います。ちなみに日本では沖縄が最も出生率が高いと思いますが、県民所得は最下位です。
女性の社会進出を応援しつつ、結婚妊娠出産育児し易い環境を整え、と全てよしの理想を念頭にした経済的な政策施策制度を考えがちですが、そもそも結婚って素晴らしいことなんだ、子どもを授かり育むこと、つまりは家族ってやっぱ良いよねって思えるような文化価値観を社会全体で育んでいかないと少子化は解決しないと思います。今は経済的な目的のために女性は子どもを産むべきであるとお上から言われているような気がしてなりません。
沖縄の例を考えても、結局、人の基本的な営みはお上から言われて動くものや、経済合理性を念頭に動くものではなく、なんくるないさー、ケ・セラ・セラの精神で考えないとどんどん煮詰まって無駄な税金や労力を注ぎ込んでドブに捨てて行くことや移民、過去の優生保護法、選民思想、戦争待望論みたいな過激な思想が出てくる一因になってしまうのでは無いかなと懸念する次第です。
なるようにならざるを得ないという現実を踏まえて、その中で生きる国民が無理せず、幸せに人生を送れるように社会を設計し直す。つまりはポスト資本主義、ポスト民主(社会・共産)主義を考えていかないといけないですね。
42歳の誕生日を迎えて。 秋山大志