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組織を活性化させていく上で外せないポイントを、企業や組織が抱える問題や課題と照らし合わせて分かりやすく解説します。日々現場でコンサルティングワークに奔走するコンサルタントが、それぞれの得意領域に沿って交代でご紹介します。

目標管理のために行うこと

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2019年も1ヶ月が過ぎ、皆様が良いスタートを切ることが出来ていますでしょうか。特に今年は元号も変わる年でもありますので、「今年は新しく○○をはじめよう!」と決意を新たにされた方も多いのではないかと思います。

研修で登壇する際にアイスブレイクなどで、プライベートの目標について尋ねると、多くの方が良く覚えていらっしゃる一方で、ビジネスにおけるあなたの"目標"は?と質問を変えると、下を向いてしまうケースも少なくありません。特に目標と聞いて「管理される」とネガティブに捉えてしまう方も見受けられます。

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リクルートマネジメントソリューションズが非管理職(20~40代)に行った調査によると、目標管理を含めた人事制度について、回答者の約48%の方々が満足していないと答えています。また、その内容の上位に来るものは、「公平さを感じない」「努力しても報われない」などです。

様々な企業の担当者の皆様とお話しする中で、この不満足はなぜ起きているのかの理解を助けるヒントがいくつか得られました。恐らく現場で起きているのは、次の2点ではないのでしょうか。
①上長の方と設定した目標について納得していない
②設定した目標の通り業務を進めていないと評価されない

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ビジネスにおける"目標"は、目的の実現に対して具体的かつ現実的に期待される成果の指標のことです。そのためには、「何をいつまでにどのくらいどのように」行うかを明確にする必要があります。目標は連鎖していることが望ましく、各人が目標を達成することで、全社の目標の達成につながります。さらには目標を設定することで自身の次のアクションが具体化されるため、業務の助けにもなります。

本来ならば利点に感じる目標設定も、上記の2点が組織のメンバーに感じられては、ネガティブにしか捉えられません。上長からすれば、会社の求める目標値を部下に割り振っただけと考えるかもしれませんが、部下からしてみれば達成不可能と思われる目標を一方的に押し付けられたと感じてしまう、このミスマッチが不満の元であると考えます。

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では、どうしたら目標管理を円滑に行うことができるのでしょうか。もちろんそもそもの目標設定を見直したり、目標の伝え方を工夫したりすることは重要です。しかしそれだけでは、「設定した目標の通り業務を進めていないと評価されない」と感じている内容を解消するには不十分です。

目標管理は、最終的な目標達成を助けるための手法です。極端に言うと目標達成という成果に到達するならば、そのプロセスが少々当初の設計と異なっていても、問題はないはずです。しかしビジネスの現場ではしばしば、当初の設計どおりの行動が強く求められます。つまり、「目標管理=成果の達成」ではなく「目標管理=設計したプロセスの遵守」となるため、部下が宣言した以外の方法を取ったり、事情により計画通りに活動できなくなったりした場合に、成果ではなくそのプロセスに注目があつまり、特に成果が出なかった際には、叱責が起こります。結果として上司は目標管理が十分に行えず、また部下も目標管理に不満を持つ状況が払拭できません。

ビジネスの現場では、日々社内社外含めて状況が変化していきます。期初に立てた目標も、たった1ヶ月で修正が必要となる場面も少なくありません。その状況下において、プロセスに主眼を置くことと、成果に主眼を置くことは、どちらが望ましい状態でしょうか。目標管理によって部下を苦しめてしまうのは、本来のあるべき姿ではないはずです。

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"目標"を設定することは日々の業務の助けになります。でも、その管理の方法を誤っては元も子もありません。そうならないためには何が大切でしょうか。成果を上げるためには、仕事に当たっているメンバー一人一人が"目標"を年頭に置き、達成のため変化を恐れずに行動することです。具体的に言えば、刻一刻と変わる変化に対して現場での観察を行い、方向付けを行ったうえで、瞬時の判断により行動を起こすことが必要です。

つまり、メンバー全員の一挙手一投足を管理するのではなく、メンバーに考えてもらいながら走ってもらう、そんな環境を上司の側から作り出すことも必要であると考えます。

今年はプロセスを管理するのではなく、成果を管理してみませんか。



人材開発コンサルティング事業部
山川神太浪

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