多様性を活かすことが組織力向上に繋がる
2019年10月13日、ラグビー日本代表がスコットランド代表との試合に勝利し、W杯で初めてベスト8に進出した。多くの日本人が試合に感動し、また歓喜したことだろう。前回大会の1次リーグ敗退から目覚ましい成長を続け、正に大躍進であった。彼らの強さは一体どこにあるのだろうか。
そもそもラグビー自体が多様性に富んでいるスポーツである。
多様性に富んでいると考えられる理由は以下の2つである。
I.出場する選手の多様性
II.ポジション・役割の多様性
I.出場する選手の多様性
国のラグビー代表の資格を得る条件は以下である。
国籍に関わらず、①~③のいずれかを満たせばラグビー代表になることが出来る。(当該国以外での代表経験がないことが前提)
①本人が当該国で生まれている
②両親、または祖父母のうちの1人が当該国で生まれている
③本人が当該国に3年以上住み続けている(※2020年末からは「5年以上」)
ラグビーは他のスポーツと異なり、上記のように本人にルーツがなくとも国の代表になることが可能であり、他のスポーツより代表に外国人選手が多い
国を代表して戦っているものの、メンバーの出身地や国籍はバラバラであり、オールブラックスという愛称で有名なニュージーランドや日本とベスト8をかけて激闘を繰り広げたスコットランド代表も多くの外国人選手を招集している。
II.ポジション・役割の多様性
ラグビーはポジションによって求められる役割が異なる。15人の先発メンバーの中には、フォワード(高身長・高体重の選手の方が活躍出来る)が8名、ハーフ(小柄ですばしっこい選手の方が活躍出来る)が2名、バックス(足が速い選手の方が活躍出来る)が5名で構成され、それぞれ明確な役割が与えられている。選手の能力に合わせた適材適所で戦うのがラグビーである。
リーチ・マイケル主将が、「このチームにはダイバーシティー(多様性)がある。いろいろな背景を持った選手が、お互いに学べる。日本の未来を先取りしている。」と述べたように上手く多様性を活用出来たことが今大会の日本代表の躍進の最大の理由であり、組織力向上に繋がったと言えるだろう。
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多様性を上手く活用することはビジネス上の組織でも必要であり、重要と言える。ではどのような組織が多様性を上手く活用することが出来るのだろうか。
それは以下である。
I.変化に対して即応的で柔軟な
II.不確実性が高い中で創造性が発揮できる組織
I.変化に対して即応的な組織
昨今の働き方改革や女性の活躍推進、労働人口の高齢化に伴うシニア人材の活用等、様々な多様性が広がっている。また、最近ではある大手自動車メーカーの総合職に占める中途採用の割合が5割を超え、日本型雇用も転機を迎えている。
世の中は物凄い勢いで変化(多様化)しているため、企業(組織)は現状維持を続けているとあっという間に他社に淘汰されてしまうだろう。つまり変化(多様化)に対して迅速に対応し、競合より早く市場で先手を打つことが重要といえる。
II.不確実性が高い中で創造性が発揮できる組織
Ⅰで変化に対して即応的な組織と述べたがすぐに対応できる組織は多くないと考えられる。何故なら現代はVUCA(Volatility(変動) Uncertainty(不確実) Complexity(複雑) Ambiguity(曖昧))といわれ、ビジネスを取り巻く環境の変化が激しく、継続的な成功を収めるにも非常に不確実性が高く、打つ施策の妥当性(正解か否か)を図ることが難しいケースが増えると想定されるためである。
そこで必要になってくるのが創造性になる。不確実性の高い中で考えられる問題や課題を想定し、どの施策を行うことがベストなのか、スピード性と柔軟性をもって適応できる組織が今後生き残ることが出来るだろう。
今後さらなる多様性への対応が求められる時代になるだろう。その中で企業の組織も変わっていかなければならない。組織の変化の受け皿となる人事制度も必要になる。
そこで弊社では、不確実性の高い時代にマッチした人材マネジメント構築手法としてアジャイル型人事制度のセミナーを開催している。ポイントの詳細は2019年11月8日(金)に開催予定のセミナーにて伝える。セミナー参加もしくはアジャイル型人事制度にご興味のある方はぜひ、アクティブ アンド カンパニーに問い合わせてほしい。
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【従来型人事制度構築のポイント】
①会社の目指している方向に合った人事制度の概要を2か月で設計する ②人事制度の概要をベースに詳細を約6か月かけて設計する ③制度の構築を詳細まで詰めたのちに新制度移行準備を行い、12か月後に導入する
【アジャイル型人事制度構築のポイント】
①会社の目指している方向に合った人事制度プロトタイプを1か月で固める
②人事制度プロトタイプをベースに制度の詳細設計し、4か月目に導入する
③制度は運用しながら不具合を発見し、都度調整する
※人事制度運用で重要なポイントの1つである目標設定はプロトタイプ完了と同時に運用する