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組織を活性化させていく上で外せないポイントを、企業や組織が抱える問題や課題と照らし合わせて分かりやすく解説します。日々現場でコンサルティングワークに奔走するコンサルタントが、それぞれの得意領域に沿って交代でご紹介します。

内発・自律支援のすすめ

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人材育成において、部下に対してのモチベーション(動機付け)の維持・管理に悩んでいます...などと言ったご相談をよく耳にします。

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皆様は、"内発的動機"についてご存知でしょうか。

"内発的動機"とは、心の内側から湧く意欲や関心によるモチベーションです。対義語として、"外発的動機"がありますが、こちらは褒められたい、叱られたくないなどの外的要因に対して行動するモチベーションを指します。

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心理学者エドワード・L,デシはモチベーション理論における「内発的動機付け」の研究を行った人物として有名です。また、「ソマ・パズル」による研究データ等により自己決定理論(SDT:Self Determination Theory)を構築しています。

SDTでは、人間の持つ基本的欲求である下記の3つを満たすことにより、内発的動機付け(モチベーション)が高まり、生産性などが向上するという仕組みを理論化しています。

1、自律性への欲求
2、有能感へ欲求
3、関係性への欲求
本項では、1、自律性への欲求について詳しく触れていきます。

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ひとつの事例としてある企業においてエドワードがコンサルタントをしていた際の出来事を紹介します。

その企業内における上下関係について、エドワードは部長層の態度が実に統制的で、その直下の課長8人が受動的になっている状況を目にしました。課長8人も、自分の部下に対して統制的になり、さらに下の部下へも不満が及んでいる事に着目したエドワードは、課長8人に対して注意を向けました。

この8人が自分たちの部下に対して統制的な態度をとるのではなく、自律的支援を行うようになるために時間をかけるうちに、8人はやがて互いに支援しあうことの必要性に気づき、部下とコミュニケーションを取る機会を増やしたり、部下に対する態度を改めることで、今までいかに批判的で統制的だったのか気づきました。

課長8人は、更に部長に対しても不満を隠し受動的になる事をやめ、必要なことはきちんと要求し、建設的に異論を唱えるようになりました。彼らはやがて上司、部下、同僚に対してより支援的になり、互いに影響しあうように変容していったのです。

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とは言え、自分自身でモチベーションを維持し、気づき、行動を変化させることは難しいと感じている人も多いのではないでしょうか。

では、どのような点を意識すれば効果的なモチベーション管理を行うことができ、部下の自律性が育つのでしょうか。

必ずしもポジティブな意見だけでなく、時にはネガティブな感情を言葉にさせることも必要だと考えます。自分で考え、行動する機会を与え続けることで自律性が自然と身についていくのかもしれません。

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長い間、"正しい"とされ続けてきた考えの中に「人間はもっと統制されなければならない」、すなわち「何をすべきか指示を受け、それを実行する責任を負うべき」といったものがありますが、この考えを"正しい"とする証拠はもうない時代です。

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"選択の機会を提供する"事が、"自律性を支援するための主要な条件で"ある事を踏まえて今一度、育成について検討されてみては、いかがでしょうか。

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