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組織を活性化させていく上で外せないポイントを、企業や組織が抱える問題や課題と照らし合わせて分かりやすく解説します。日々現場でコンサルティングワークに奔走するコンサルタントが、それぞれの得意領域に沿って交代でご紹介します。

人事制度説明会実施のポイント

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毎年9月~10月にかけ、下期以降の新人事制度稼働に向けた人事制度説明会支援の機会が増えます。弊社の支援サービスには2種類あり、弊社が説明まで行うフルアウトソーシングパターンと、資料作成、説明方法のアドバイスなどの側面支援を行うセミアウトソーシングパターンがあります。今回は後者をテーマに、人事制度説明会を行う際のポイントをお伝えします。

各人事担当の方が説明会に登壇し、社員に理解してもらおう、分かりやすい説明を心がけようと奮闘するも、頑張りが空回りし、残念ながら逆の結果を得てしまうことがあります。もちろん、様々なポイントがありますが、今回は情報量にフォーカスします。

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分かりにくい説明の特徴の1つとして、情報過多が挙げられます。社員に理解してもらいたい、よかれと思い事細かな情報まで説明をする方がいますが、社員の情報処理限界量を超え結果として社員の記憶に残らない、理解してもらえないケースもあります。特に、経験の浅い方ほど、伝えるべき情報の取捨選択、優先順位づけを行えず、全ての情報を話してしまう傾向があります。また、一生懸命話をするうちに、自分でも何を話しているか道に迷い、聞き手を困らせることにもつながります。

では、どのようにしたらいいのでしょうか?

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明日から簡単に実行可能な2つの策をご紹介します。

1つ目は、テーマごと、スライドごとに話す内容を絞る(例えば3つ)ことです。それ以上話す内容がある場合には、強制的に取捨選択を行わざるを得ないため、自然と優先順位を考え、優先度の高い情報のみ伝えることになります。また、副次的効果として、優先度を考えることにより、優先度の高い情報から伝えることが出来るようになります。もちろん、ご自身の考える優先度が必ずしも適切とは限らないので、事前に人事責任者など、適切な判断の行える方に確認されることをお勧めします。

2つ目は、1文1文の長さを短くし、メッセージ、論点を明確化することです。またそのために、説明の事前準備として、箇条書きなどで説明内容を明文化することをお勧めします。口語では感覚的に理解、伝えることが出来ても、文章では表現しにくい、伝えにくいこともあるかと思います。その場合は、伝えたい内容を正しく理解できておらず、明文化することが難しいのではないでしょうか。つまり、適切に明文化出来るということは、ある程度以上適切な理解をしているという証明、自信にもつながります。もちろん、先ほどと同様に、事前に人事責任者など、適切な方に相談、確認することをお勧めします。

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今回は人事制度説明会を題材にしましたが、上記2つの内容は営業でのプレゼンなどでも活用可能かと思います。ご参考になれば幸いです。

組織開発コンサルティング事業部
村上由華

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