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組織を活性化させていく上で外せないポイントを、企業や組織が抱える問題や課題と照らし合わせて分かりやすく解説します。日々現場でコンサルティングワークに奔走するコンサルタントが、それぞれの得意領域に沿って交代でご紹介します。

伝える力・説明力とは

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「7.84」この数字が何を意味するか、お分かりでしょうか?
これは1秒間に発せられる音節が最も多い言語での音節の数です。

世界には様々な国の言語があります。
「英語」、「日本語」、「スペイン語」、「中国語」、「ドイツ語」、「フランス語」、「イタリア語」、「ベトナム語」等、この8ヶ国語を対象に見てみて、最も多い『1秒間「7.84」』もの音節を発している言語が何語かお分かりでしょうか?

実は「日本語」です。日本語はスペイン語に僅差で最も多く音節を発せられている言語なのです。
ただし情報量は最も少ないのも事実です。「英語」、「中国語」は1秒間に発せられる音節は少ないものの情報量は最も多いのです。

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日本人は人に何かを伝えるとき、「短時間で最も多くの言葉を発して物事を伝えようとしている」ということになります。勿論それは人によって多少の差はあるにしても、この非効率な言語を母語として我々日本人は日常のコミュニケーションをとっています。

世界人口で見ても約1億3000万人が使用しているといわれている日本語。ただこの言葉の使い方次第で伝わり方は変わってきます。たとえば、自分が意図していない伝わり方になってしまい相手を不機嫌にさせてしまったり、論点がずれて伝わってしまった経験はありませんか?何故そのような事が起こってしまうのでしょうか?

それは、先ほど書いた「最も言葉(数)が多く情報量の少ない言語」によるコミュニケーション方法にあるとも考えられます。また、このような失敗の経験が、日本人の7割強の人が「人前で話すこと」や「知らない人と話すこと」を苦手としていることにつながっているのかもしれません。

ただ自分の伝え方、伝わり方を解析でき、改善できるのであれば嬉しくありませんか?既に自分の伝え方、伝わり方が解析できる時代が現実の世界になってきています。

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さて、もう少し私の経験に即したお話をしましょう。以前、私は"人前で話す事"や"知らない人と話す事"が大の苦手でした。もちろん、今でも得意な方ではありませんが、16年間"人前で話す事"と"知らない人と話す事"を仕事として行ってきました。

どうすれば、あんなに堂々と長く人前で話せるのか?知らない人とも上手く話せるのか?と悩んだこともありますが、一つ言えるのは最初から得意だった人はほとんどいないということです。

「プレゼン」や「話し方」といった表面的なスキルではなく「伝える能力」「説明力」は大きく考えるとコミュニケーション能力です。そして「コミュニケーション」とは、自分が考えていることを相手に正しく伝え、相手が考えていることを正しく理解することです。

「コミュニケーション能力が高い」とは、『自分が言いたいことをちゃんと伝えることができる』、『相手が考えていることを理解することができる』ということだと思います。自分を伝えること、相手を理解することが大切なのです。

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料理に例えると「プレゼン」や「話し方」は、最後の盛り付けです。自分が伝えたい素材があって、それを相手が食べやすいように加工します。そして最後に「おいしそう」に見せて提供します。

確かにいい商品・サービスであっても、「プレゼン」が下手だと売れません。なぜなら、おいしそうに見えないからです。一方で、いくらおいしそうに見せても、素材が悪くて、調理の仕方が悪ければ、まずい料理になり、結局、相手はそれを食べようとは思ってくれません。

したがって「あなたの話はよく分からない」と言われた営業担当者が、一生懸命プレゼン資料の見栄えと、話術のみを磨いても、本質的な解決にはならないのです。
つまり、ポイントがずれているのです。

分かりやすく伝えるには、その前段の技術を身につける必要があります。美味しい料理を作る方法を学ばなければいけないのです。美味しそうに見せることも大事ですがそれはあくまでおまけで、本来の目的は、相手に情報を理解してもらうことです。

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分かりやすく伝えるには3つの要素があります。
1つ「言葉が分かる」
2つ「文脈が分かる」
3つ「意義が分かる」
この3つがそろって初めて伝わるのです。
例えば、同僚がいきなり「昨日は食べ過ぎたから、今日のランチは野菜中心にした」と言ってきたとします。言葉の意味は理解できます。文脈も理解できます。でもおそらくポカンとするでしょう。「だから何?私はどう返答すればいいの?」と聞きたくなりませんか?この発言の「意義」が分からないから、伝わらないのです。

これら3つの要素は性格が異なり、対策方法も変わるため、今まで分かりやすい、分かりにくいと一言で片付けていたことを3つに分けて考える必要があります。

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長くなってしまいましたが、中段に「自分の伝え方、伝わり方が解析できる時代が現実の世界になっている」と書きましたが、人工知能を使った会社説明会で新卒生に伝えたい内容と相手の伝わり方が解析でき、どれくらい伝わっているのか?が可視化できる商品を先月リリースいたしました。

「会社説明会」に限らず「話す」事をお仕事とされている方、今後自分の伝える力・説明力をあげたいと思われている方のお力に少しでもなれれば幸いです。


コンサルティングソリューション事業部
山田 敏博

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