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組織を活性化させていく上で外せないポイントを、企業や組織が抱える問題や課題と照らし合わせて分かりやすく解説します。日々現場でコンサルティングワークに奔走するコンサルタントが、それぞれの得意領域に沿って交代でご紹介します。

「自主的」と「主体的」

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4月に入社した新入社員も、そろそろ新しい部署への配属が決まることでしょう。研修期間中は基本的なことを習熟するのに精一杯だったところに、今度は上司から「主体的」な行動を求められ、戸惑うことになるかもしれません。

入社して様々な研修を受けてきた新入社員は、基本的な事はおよそ身に付けてきたと言えます。例えば、朝当番の仕事、電話の応対、資料の準備、毎日の業務報告書の作成など。しかし、そこに「主体的」要素を加えるとしたら一体何ができるのでしょうか?

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まずは、そもそもの「主体的」の意味を改めて確認したいと思います。「主体的」と対比される言葉として「自主的」があります。両者は一見同じように見えますが、中身は全くの別物です。


◆「自主的」とは
 他人の干渉や保護を受けず、自分から進んで行動するさま。
◆「主体的」とは
 自分の意志・判断によって行動するさま。
引用『大辞林』三省堂

「主体的」とは、やるべき事をやるだけではなく、状況を見ながら自らの意思で判断し、行動することを言います。

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新入社員は、まず研修を通して、知識や方法を学び行動に移します。行動を繰り返し行い習慣化し、"やらなければならない事"を行えるようになります。その後は、先輩からの指示が無くとも自身で行動するようになり、これを「自主的」と言います。

次に基本が身に付き、習慣化するにつれ、「もっと効率よくするにはどうしたら良いか」と考え行動するようになり、これが「主体的」ということになります。

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「主体的」とは「自主的」な行動の上に成り立っていると私は思っています。「主体的」に行動することを新入社員に突然求める上司や先輩が多くいるようですが、「自主的」に行動する基礎なくして「主体的」行動は生まれません。また、時々、自身の思った事を好き勝手にやる、これを"主体的"と勘違いする方がいますが、やるべきことが前提にないため、主体的とは言えないのです。

ところが、ただ「自主的」だけを求めていても、やるべきことをやるだけで、自身の思考を止めてしまうことがあります。「主体的」に行動するには、「自主的」に行動できることに加えて、判断するために考え方の基礎が必要です。その為に各社とも様々な研修を行うのだと思いますが、外部の研修を取り入れるのも一つの手段ではないかと思います。

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弊社にも当たり前のことを当たり前にやる「自主的」行動を促すプログラムや、考え方の基礎を身に付けていただく研修プログラムを数多くご用意しておりますので、ご活用いただけたらと思います。特に他の会社の社員と合同で行う公開型研修は、ライバル意識を持たせ、他社が持つ異なる価値観や思考に触れる刺激があり、社員ひとりひとりの「主体的」行動を育む機会となるでしょう。

人材開発コンサルティング事業部
本庄 雅子

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