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2007/04/17

お手を煩わせますが

ビジネス
 
社会
 

 週末を無錫で過ごし、昨日は上海発北京に日帰りで行ってきました。(今は上海)おじさんとしては、ハードスケジュールで多少バテ気味。昨夜22時過ぎに上海に戻ってきてから、元気づけに麻辣火锅(四川名物の辛い鍋)を食べてきました。
 
 さて、中国語と一口に言いますが、標準語(いわゆる北京語)以外に、上海語、広東語、福建語、そしてそれ以外にも数々の中国語や方言が存在します。
 僕が話せるのはいわゆる北京語ですが、その北京語もいろいろです。昨日台湾出身のメンバーと話して感じたことですが、台湾も、僕が学んだシンガポールも、いわゆる「南」です。中国の人たちは、「南」の言葉を「柔らかい」と評価しています。
 一方、北京を中心とした地域は「北」です。北は柔らかいとは逆のほうに評価されています。なので、南で北京語を学んだ人と、北で北京語を学んだ人では、使う言葉にいろいろと違いが生じます。
 その一つが「南」の人たちが多用する「麻烦你」です。直訳すると、「お手を煩わせますが」という意味で、英語ではExcuse Meに近い言葉だと思います。(100%同じではないですが)日本だと、「すみません」とか「わるいけど」になるのでしょうか。
 我々「南」の人間は、何かを頼むときには、相手が知り合いでも、ウエイトレスでも、キャビンアテンダントでも、フロントでも、誰が相手であろうと必ず「麻烦你(マーファンニー)」を枕に使います。
 一方「北」では、その枕無しに「醤油をくれ!」「○○を持ってこい!」というような言い方をします。これは乱暴なのではなく、習慣の違いです。だから、言うほうも悪気はなく、言われたほうも普通に対応します。
 ところが、これが「北」の人が「南」に行くと、そう簡単な話ではなくなります。ウエイトレスに「醤油をくれ!」と言ったら、持ってきてくれるでしょうが「ドン!」と机に置かれることになります。それだけで済めば良いですが、粗野なヤツと思われ、場面によっては協力を得られなくなる可能性も出てきます。
 特に日本人が「北」で北京語を覚え、「南」に旅行すると「ギャップ」に戸惑うことになります。「何で、外国人のお前がそんな偉そうな中国語で喋るんだ?!」という戸惑いを与え、自分自身も「???」何が起きているのか分からないけど、周りは不機嫌という場面に出くわしてしまう可能性があります。
 
 実はこれは、「南」や「北」の100%の人たちがそういったことではありません。お互いに、そうではない方が多くいらっしゃいます。北でも丁寧な方は多くいますし、南でも粗野な人たちは少なくありません。
 ただ、我々外国人がそういったことに気付かないで中国語を使っていると、思わぬところで仕事がうまくいかない、といったことが起きてしまいます。
 これもまた、ファシリテーションかも知れません。目的を達成したい。そのためには、相手に不愉快な思いをさせない。むしろ、気持ちよくやってもらう。そうするためには、言葉を選ぶ。
 何をやっても、ファシリテーションが役立つ気がしました。

kumaboo

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コメント

2007/04/19 00:39

大木さん、まだ中国でいらっしゃいますか? ご活躍を嬉しく拝読しております。
「何をやっても、ファシリテーションが役立つ気がしました。」についてですが、ファシリテーションが役立つためには、根っこに「誰に対しても尊厳を持って接することができる」というのが必要ではないかと思っています。「Be respect」ってやつですね。この「誰に対しても」というのが意外に難しく、仕事関係(利害関係があるという意味で)では尊厳を持って接することができる人でも、こと身内になると全然相手のことをrespectしない人が居たりします。それって、いくらスキル的に「うまく」ファシリテーションを使っているかのように見せかけても、どこかに「嘘のにおい」がすると思うのです。

それほどまでに、基盤としての「respect」が要するにPresenceに反映し、結局それがなければ、ファシリテーションも空回りしてしまう、そんな風に思います。大木さん、他の皆様、いかが思われますでしょうか?

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