ITmedia 総合 | ITmedia News | ITmedia エンタープライズ | TechTargetジャパン | ITmedia エグゼクティブ | ITmedia +D PC USER | ITmedia +D Mobile | ITmedia +D LifeStyle | ITmedia +D Games | ITmedia ショッピング | ITmedia オルタナティブ・ブログ | ITmedia キャリア

Alternative BLOG navi

カレンダー

2009年12月



1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

2007/01/28

声に出して読む

 僕が普段読んでいる本はビジネス書が多く、読む場所はだいたい電車の中、飛行機の中、そして出張先の部屋の中がほとんどです。どの場所も、静かに読むべき場所、または読むのが普通です。
 今回、娘が抱えてきた本が何冊かあるのですが、その中の「ドリトル先生物語」を、読んで聞かせました。せっかく読んで聞かせるのですから、まず自分で読んでみました。120ページほどの本ですから、すぐに読み終わります。ただ、後で読んで聞かせると思っているため、光景を思い浮かべながら読むので、普段読むより少し時間がかかります。
 また、読んで聞かせるときも、気持ちを込めて、声色を使って読むので、思ったよりも時間がかかります。そこで感じたのですが、声に出して読むことで、更に雰囲気が感じ取られます。ドリトル先生の話ですので、船旅やアフリカ旅行の話が出てきます。その時々に、海賊に追われたりする光景を感じながら読んでいくわけです。
 普段僕が読んでいる類の本は、声に出して読むことなどありません。そもそもそういう本ではありませんし。しかし、こうやって声に出すと、とても新鮮で今まで感じなかったことを感じることができます。
 僕たちは大人になると、こうやって子供に聞かせるという機会でもない限り、声に出して読むことなどしません。(台本を読むようなお仕事の方は別ですね)しかし、こうやって声に出して読むと、今まで気づかなかったことに気づいたりするのは、とても驚きです。
 どこかで機会を得て、ビジネス書を声に出して読んでみたいと思った、今日この頃でした。

...
kumaboo

リーダーとリーダーシップ

 世間では話し尽くされていることかも知れませんが、僕自身は以前から、友人とリーダーシップについて話し合うことが多かったのですが、どうもすっきりと答えが出ていませんでした。
 そんな折り、オーバーフローしてしまった書籍の一つ、カルロス・ゴーン氏のゴーン・テキストをようやく読み終えました。その中の一節に、 

リーダーというのは「人とつながる能力(capacity of connect)」のある人間である

ということが書かれていました。
 リーダーとリーダーシップは、同一ではないと考えています。ただ、完全に切り分けて整理することは難しい、とも感じています。そこを敢えて分けて整理しようとしていること自体に、少し無理があったのかも知れません。
 ゴーン氏は、まず上記のようにcapacity of connectという考えを出しておられます。この節は大勢の学生の前でのスピーチだったようで、引き続いて以下のように話されています。

 では、これはどのような能力なのか、学生である皆さんの視点でお話ししましょう。
 皆さんは、教室でさまざまな教師と出会いますね。なかには退屈でつまらない教師もいるのではありませんか?うなずいている方もたくさんいますね。頭脳明晰かもしれないが、つまらない。経験豊富だけど、退屈だ。とりたてて悪いところはないけれど、面白みに欠ける。皆さんも思い当たるふしがあるでしょう。
 ところが、その一方で、教室に入ってきただけで学生たちをくぎづけにし、「話を聞きたい」と思わせる教師もいます。ユーモアはあり、相手の注意を引きつけることができる人です。この種の「人とつながる能力」は非常に大切です。優れたリーダーと言われる人には、周囲の人々とつながる能力があるものです。

 リーダーは役割であり、リーダーシップは素質である。そんな風に整理をすることもできると思いますが、ゴーン氏にとってリーダーという役割上に、リーダーシップが存在するものなのでしょうね。僕たちの仕事を振り返ってみても、リーダーとリーダーシップを完全に切り分けることは、やはり難しいのだと思います。
 そして、リーダーシップの素質の一つに、人とつながることを目的とした、コミュニケーション能力があるのだと思います。コミュニケーション能力は独りよがりではいけません。ときどき新卒の面接をするのですが「僕はコミュニケーション能力があります」と仰る方がいます。しかし残念ながら、そういう方の一部には相手を理解しよう人とつながろうという気持ちではなく自分を理解して欲しいだけ、という独りよがりなコミュニケーション能力(能力だろうか?)だけを備えている(?)人がいます。
 相手とつながるということは、一方通行ではないですよね。双方通行かつ複雑なコミュニケーションが存在するのだと思います。そして、その国、地方の独特のカルチャーが盛り込まれていたりします。そういった異文化を含めてつながる、ということなのでしょうね。
 実はカルロス・ゴーン氏について、あまり知る機会がなかったのですが、この本にはカルロス・ゴーン氏が話されたことが日本語と英語で書かれていますので、かなり正確にゴーン氏の考えを知ることができました。さすが、と感じる場面がいくつもありました。

...
kumaboo