グーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第33回 アプリケーション実行基盤の標準環境 Borg(パート2)
私がマーケティング支援しているCTC教育サービスで中井悦司氏のコラム「 グーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第33回 アプリケーション実行基盤の標準環境 Borg(パート2)」が公開されました。
Googleクラウドは年々シェアを拡大し、海外ではビッグ3クラウドと言えば必ずGoogleが入るようになりました。日本は体制を強化し、いよいよこれからになります。興味がある方は是非ご覧ください。
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前回に引き続き、2015年に公開された論文「Large-scale cluster management at Google with Borg」をもとにして、Googleのクラスター管理システム「Borg」を紹介します。今回は、Borgのアーキテクチャーの概要、そして、1万台規模のサーバーにタスクを配置するスケジューラーに関する説明を行います。
Borgのアーキテクチャー
Borgのシステム構成の概要は、前回の図1に示した通りです。Borgのセルを構成する各サーバーには、「Borglet」と呼ばれるエージェントが配置されており、「BorgMaster」と呼ばれるマスターサーバーで集中管理を行います。ただし、大量のサーバーを管理するために、さまざまな実装上の工夫がなされています。たとえば、BorgMasterは、冗長化のために複数のサーバーにアクティブ・スタンバイ構成で配置されますが、リードオンリーのAPIアクセスについては、スタンバイ側でも処理を受け付けます。また、新しいジョブをAPIで受け付けた際は、そのジョブから起動するべきタスクをタスクキューに登録しておき、その後の処理は、別のプロセスとして稼働するスケジューラーに移譲します。
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