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名刺スキャン技術の進化を自己経験で比べてみる。 ~富士通 ScanSnap S1500購入体験記~

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皆さん、こんばんは。吉政でございます。

10年前に、当時の郵政事業庁、筆まめ、筆グルメ、筆王のメンバーに当時、インフォテリアのメンバーとして私が加わり、人間個人の属性データをXML化しよう!というプロジェクト「ContactXML」があり、そのとりまとめをしていました。

※「ContactXML」は「筆まめ」、「筆グルメ」、「筆王」の共通フォーマットとして未だに使われています。この件で業界団体から表彰をいただきました。

そのプロジェクトの一環で、名刺スキャナを実証検証し、読み取り精度を報告していたりしました。その時から10年たって、今どの程度進化しているか、本日時点で価格.com売上No1、満足度No1のスキャナー「富士通 ScanSnap S1500」を実際に購入し、使ってみた感想を述べたいと思います。ちなみに、「富士通 ScanSnap S1500」は名刺専用スキャナでは無く、自炊の方に絶賛の高速スキャナーです。

Snapscan20111020

まず、10年前の記憶に頼ると、当時の名刺スキャナーは、以下の2つだったように思えます。

1.専用機+ソフト
1枚読み取るのに3-5秒くらいかかっていたと思います。

2.汎用スキャナーで名刺も読み取れるもの
1回のスキャンに5秒くらいかかっていたように思えますが、
スキャンする場所に名刺を15枚くらい並べると、一気にできました。

両方とも名刺の読み取り精度は低く、特にメールアドレスがイタリックになっていたりするだけで、ご認識したり、難しい漢字だとご認識が多く、一発でうまくいくものはなかったように思えます。当時のプロジェクトでは、やはりQRコードが良いという事で、QRコード化しました。

ではでは、結局、ScanSnapはどうだったかというと、以下の通りです。

1.1回20枚くらい入る読み取り口(標準)に名刺を入れ、ボタンを押すと、1枚1秒以下で両面を高速スキャンします。このスピードには少し驚きました。とにかく速いです。自炊する人が絶賛するのも分かるような気がします。

2.肝心の読み取り精度はどうかというと、結果は完璧ではありませんでした。100枚ほど読み取りましたが、完璧に読み取れたものは1枚もなかったです。(でも、がっかりせずに最後まで読んで下さい。文末が10年の進化だと思います)参考までに、私の名刺を読みとったものを以下に添付します。

Meisi20111020_2

上記を見ると、名前が入っていませんね。 住所が違いますね。URLが間違えていますね。私の名刺を見てわかる通り、あまりデザインに凝っていなく、スタンダードな名刺だと思います。この読み取り精度は10年前と変わっていないと思います。

3.10年間の最大の進化は修正機能だと思います。まず、読み取った結果の左側の画像をご覧ください。文字が色分けされてますね。色分けの基準は以下の通りです。

黒色:自信満々、完璧なもの
青色:間違ってスキャンしましたが、自信を持って修正したもの
オレンジ色:ちょっとヤバいかもw
赤色:間違っているのは分かってますが、取りあえず表示してみました的なもの

その色分けを見ながら、確認し、間違っている個所にカーソルを当てると、スキャンした場所が示されるので、スキャン場所が違えば、読み取った画像の中からマウスで部分的に再スキャンする場所を指定し再スキャンするか、手入力で修正するか、他のデータ項目から推測して修正する(住所から郵便番号を一発修正(逆もあり)、名前から読み仮名を一発修正(逆もあり))こともできます。

<総評>
とにかくスキャンスピードは驚異的に向上しました。スキャン精度は昔と変わらないですが、修正機能が格段に向上しているので、手で入力するよりかなり便利になりました。3-4万円の機械ですが、自腹で購入しても満足いく内容でした。

実際の使い方としては、自宅で名刺を一気にスキャンし、仕事の間の休憩時間にコツコツと修正する感じが良いと思います。

他にも操作感を聞きたい方はお気軽にコメントください。

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