省電力技術「MAID」とは
ストレージの省電力技術にMAIDというのがあります。「MAID」で検索すると、メイド喫茶のメイドがたくさん出てくるので、これはいかん!(別に悪くはないのですが)ということで、コラムで「MAID」について書いてみました。
ちなみに、今回のメルマガの目次は以下の通りです。
[News & Topics]
◇7月13日報道発表
業界初の省電力(80%オフ)超高密度(2PB/ラック)を実現した
次世代グリーンHPC向け超高性能/超大容量スケールアウトストレージ
「Clustor MAX」 シリーズを発表
[ストレージ・マーケティングコラム]
第三回:「Clustor MAX」に活用されている省電力技術「MAID」とは
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コラムについては以下をご覧ください。
第三回:「Clustor MAX」に活用されている省電力技術「MAID」とは
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MAIDとはMassive Arrays of Inactive Disksの略で、簡単に説明すると、「ディスクにアクセスがないときにディスクの回転を止めてしまう技術」です。もちろん回転しないぶんだけ、消費電力の削減を期待できます。
通常のストレージでは搭載された全てのディスクが回転していますが、MAID技術の場合は使うディスクのみ回転させるため、消費電力量を大幅に削減する事ができ、ディスクの寿命を延ばす事ができます。某メーカーの計測値によると、MAID技術を使用することにより80%近い消費電力の削減と、4倍以上のディスク寿命の延長が可能だそうです。
ちなみに、MAIDは大容量のD2Dのバックアップ用のストレージ技術としても注目されていますが、大容量のオンラインディスクとしても期待されているそうです。例えば、科学学術計算のような大容量データに対するランダムな解析を必要とする用途です。それ故に、今回の「Clustor MAX」はHPC向けに最大で100PB超まで対応できるように設計しています。
MAIDにはレベルがあり、レベルにより消費電力の削減を設定できます。
レベル1は、ヘッドをアンロードすることで電力を最大25%削減するレベルです。ディスク・アクセスの再開まで数秒程度ですみます。
レベル2は、プラッタの回転数を4000回転/分に減らすレベルです。これにより電力を最大40%程度削減できます。復帰時間は約15秒程度になります。
レベル3は、プラッタの回転を停止するレベルです。電力を最大60%削減します。復帰時間は40秒程度かかります。
レベル4は、スロット単位もしくは筐体単位でドライブへの電源供給を止めるレベルです。これにより電力を最大80%削減できます。復帰時間は60秒程度と言われています。
上記に記載されている消費電力量や復帰時間はストレージの性能によって差があります。あくまで参考値としてご理解ください。
MAIDは新しい技術ではないですが、このご時世の中、今後の注目の技術の一つであることは間違いないと思います。是非、ご注目ください。
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