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チェックボックスONに基づく暗黙の合意を取る手法は流行るかもしれない。

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TポイントやPONTAだけが有名になってしまいやすいところがありますが購買履歴等のプライバシー情報を氏名や住所といった個人情報と切り離し匿名化した形であったとしてもどのように扱っていくかというテーマはなかなか難しい問題であると思います。特に、互いに明確な合意をした上でそのような情報の分析を「顧客サービス」として双方にわかりいやすいメリットがあるように行う場合であっても、そうでない事業者が暗黙に近い形でやったりすることを助長しかねないのできちんとした枠組みを作っていかなくてはならないように思います。

先日もこのようなニュースがありました。

NTTのモニター調査が中止 閲覧サイトのHTMLも取得、手法に批判 - ITmedia ニュース

このように互いの同意が十分にあるケースにおいては、後からいやらしいなと思ったりとか外野に当たる人がおかしいと思った時などに通報する先が限定的になってしまわないか不安に思います。技術的脆弱性や法律上の問題点がある場合はそれぞれに通報のしようもありますが、技術的にも問題なく、法的には一応ユーザ規約で同意しているとなるとなかなか文句が言えないですね。

それはさておき、同意しているといえば同意していない!だまされた!と感じる人が多いのではないかと思われるのが楽天での商品購入時のメルマガです。デフォルトでチェックONになっており、商品の注文を確定するボタンよりも下に設置されているために気づかずに商品注文をするとメルマガに加入してしまうという点が多くのユーザから批判されています。

この点は本論ではないのでさておき、この「楽天方式」を思い起こさせることがありました。何ヶ月か前に私のもとに英語のSPAMが届いたのですがその時のことです。リンクにはhttp://example.com/foo/bar.html?134-31-32-34のような個人の識別子らしきものがありました。私はこういうURLをしているとあまのじゃくなことに識別子を削ってアクセスしたくなってしまう性格です。今回もそのようにしてアクセスしてみると、どうやら海外の芸能人のゴシップ情報をネタにアフィリンクを表示させているのか情報商材を売っているのか日本人にはピンとこないようなサイトでした。ブラウザを閉じても良かったのですが、画面の一番下に「continue」のボタンがあったので押しました。するとEXEファイルがダウンロードされてきます。ファイル名を見るとツールバーのようです。ツールバーからプライバシー情報を収集するか広告を強制的に見せるかするのでしょう。ここで99.5%ほどブラウザを閉じる気持ちになったのですが、ふとcontinueボタンの下を見ると何とチェックボックスがありました。そしてその横には

「快適なネットサーフィンを提供する●●●ツールバーをインストールして次へ進むことに合意する場合はチェックONしてください」

とあるではないですが。なんと!私は知らぬ間に合意の元でツールバーをダウンロードしていたのです。楽天で鍛えられていなければ何が起きていたかわからないところでした。ちなみにチェックOFFしてみるとCONTINUEボタンが利かなくなるというところは非常に詐欺的でした。画像が貼れればよかったのですがSPAMが散逸してしまい、今となっては元のサイトがわかりません。また発見したら報告出来ればと思います。

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