切れる包丁と切れない包丁
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台所によく切れる包丁とあまり切れない包丁があるとします。
大切なお客様やよい食材があるときはよく切れる包丁を使います。そして手入れもきちんとされます。硬いものや初めて調理するものなどはあまり切れない包丁を使います。手入れはしても刃先はやはり悪くなりますます切れにくくなっていきます。
切れる包丁を使う場面は料理で失敗できないときで、メニューが保守的で作り慣れたものであったりします。一方で失敗するかもしれない難易度の高い料理に挑戦するときは使い慣れた切れない包丁のほうが手に取りやすいです。
長く使っていると切れない包丁にも愛着が湧いてきます。切れる包丁が悪くなったときは新しい包丁に買い換えるのに、切れない包丁はもともとが切れないものなのでよほど思い切って悪くならない限りは買い換えません。そうしていくうちに切れない包丁の経験値はどんどん高まっていき、より一層買い換えにくくなっていきます。
優秀だけど経験が狭く深くて専門特化していく包丁と、ほどほどだけど経験が広くて初めての料理なんかには頼もしい包丁。台所の話とも限らないような。
ハイス鋼の包丁に囲まれつつもひっそり生き残る激安1000円の包丁の話でした。(彼は餅が得意)
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