まだまだ暑い日が続きますので恐い話を集めました。
ITの見えてはいけない明日が見えるかもしれません。
(すべてフィクションと思われる噂話です)
1.発生しないはずの例外が……
私はあるプロジェクトでプログラマをしていました。
そのシステムは会計系のシステムだったのですが「念には念を入れて」
の方針により、あり得ない例外処理を多く作り込む必要がありました。
開発期間も長期化し、メンバーの疲労はピークに達していました。
私もそのうちの1人でした。集中力を欠いていたのかもしれません。
普段ならそんな事はしなかったと思います。
通るはずのない分岐処理に
MessageBox.Show("微妙な処理すんな(゚Д゚)ゴルァ!")
と書いてしまったのです。
ええ。リリースから7ヵ月後のある日、お客様のお偉い様の端末で
(゚Д゚)ゴルァ!したそうです。
その後私はお客様からと上司から思いっきり(゚Д゚)ゴルァ!されました。
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これは恐いですね。メッセージに出してしまうのは問題外ですが、
ソースのコメント部分には自由な意見が書き込まれることもありますね。
見られると困るようなコメントを書いたことがある人は多いのではないでしょうか?
2.スーパーハッカーの攻撃が……
私は友人と2人でチャットをしていました。
その時、チャットルームに怪しい男が入って来たのです。
〓〓〓怪さんが入室しました!〓〓〓
私「こんにちわ」
友「おはつでーす>怪さん」
怪「気持ちわりーな。馴れ合ってんじゃねーよ!」
私は荒らしだと思って無視しようとしました。
しかし友人が挑発に乗ってしまったのです。
友「おいおい。ネチケット守れよ」
怪「オレはハッカーだ。文句言う奴はPC壊すぞ」
友「やってみろよ」
怪「じゃ、IPアドレスを言ってみろ」
ここで私は友人を止めようとしたのですが、
そうする暇も無いうちに友人は答えてしまったのです。
友「219.xxx.xxx.xxxだよ。」
怪「ばいばーい♪」 〓〓〓友さんが退室しました!〓〓〓
私は嘘だと思いました。IPアドレスを教えただけでチャットから退室させるなんて。
怪「今頃はPCから煙吹いてるぜ。」
怪「お前のIPアドレスも教えろよ>私」
この人は本物だと思いました。本能でそう感じたのです。
ヘタに逃げようとしたら、余計に逆上するかもしれません。
私はPCにあまり詳しくないのですが、やっとの思いで
自分のPCのIPアドレスというのを調べてこう言いました。
私「わかりました。正直に言うので許してください。」
私「私のIPアドレスは127.0.0.1です。」
怪「ばいばーい♪」
〓〓〓怪さんが退室しました!〓〓〓 私は見逃してもらったのだと思いました。正直に言ったので許してくれたのでしょう。
私は友が復帰するかもしれないと思い、5分ほど待つことにしました。
〓〓〓怪さんが入室しました!〓〓〓
怪「攻撃ツールのOKボタンを押した瞬間にPCが煙を吹いちまったぜ。」
怪「運が良いやつだ。オレはオーバークロックとかやってるからPCが熱いんだ。」
怪「サブのマシンがいかれちまったからメインマシンを出してきたぜ。」
怪「メインマシンはもっとすごいぞ。コンピュータ名だけでお前を叩ける。」
怪「さ、コンピュータ名を言ってみろ。」
私は今度こそダメだと思いました。しかし抵抗しないほうが良いと思ったので、
自分のコンピュータ名を何とか調べて答えました。
私「localhostです。」
怪「ばいばーい♪」
〓〓〓怪さんが退室しました!〓〓〓 それ以来、この男には会っていません。
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これは有名なアメリカンジョークですね。
全然恐くありませんが、怪談調に改変してみました。
3.まじめに仕事をしたはずが……
私は侵入テストのテスターをしていました。
これでも脆弱性を発見するスキルには自信があるんですよ。
その日もある会社のwebサーバに対してインターネット経由で
不正侵入をできるかどうかの検査を行うところでした。
「なんだよ。いきなりtelnetのポートが開いてるぞ」
「rootでpasswordって入れたらログインできるってテストってレベルじゃねーぞ」
「こんなんでうちの会社にわざわざ金払って検査しろってどんだけー」
自分はwebサーバのコンテンツディレクトリに
侵入した証拠となるHTMLファイルを置きました。
そしてお客様に電話をしました。
私「もしもしー。あっと言う間に侵入できましたよ。」
客「えっ本当ですか?」
私「トップページのHTMLを変えたんで見てみてくださいよ」
客「……いえ。変わってませんが」
私「えっ?書き換えましたけど」
客「どうやってですか?」
私「telnetで入りましたが」
客「telnetは動いていないはずですが」 そこで私は端末を見つめました。
私「お客様のアドレスってxxxxxxxx.co.jpですよね」
客「ええ。xxxxxxxx.co.jpですが」
そこで1つの事実に気付いたのです。
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侵入テストを行うときに侵入先を間違えるととんでもないことになります。
ここではco.jpと間違えてgo.jpを指定してますね。一歩間違うとテロ認定の恐れも……。
同じような事例で、サーバ室でサーバを取り違えるという噂も聞きました。
サーバ室は入退室管理がばっちりであるため、それぞれのサーバラックには鍵をかけておらず、
また、端末もログインしっぱなしだったために事故が起きてしまったとか。
4.押したはずのないキーが……
[root@xxxxx]#
[root@xxxxx]#rm -rf /
ガリガリガリガリガリガリガリガリ
アッー。BSと間違えてEnterを……。
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この間違いはあまりにもダメージ(精神的ダメージ含む)が大きいです。
そのせいか、はてなにこんなページがありました。くれぐれもご注意ください。
もし経常的にあるディレクトリをrm -rf #### するようなコマンドを使う必要があるなら
シェルを作っておくと良いと思います。
5.真夏の赤いセーター
新人のオペレータがサーバルーム勤務になった。
あまりに寒いので、真っ赤なセーターを着た。
静電気でサーバを壊し、真っ赤なパトランプが回った。
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静電気は電子機器の大敵です。
サーバルームでは湿度が下がりすぎると静電気による事故のリスクが高まるため、
加湿器を設置して湿度をコントロールするところもあります。
ちなみにJISのT8103には静電気を防止する服と靴の規格が定められています。
わざわざT8103の合格品を制服に採用して運用しているセンターに
アクリルのセーターなど着ていったら裸にされた上で
冷風の送風口に縛り付けられるかもしれません。
6.恐怖のドキュメントフッター
ある日、お客様との打ち合わせに向けて資料を作成していた。
正直なところ、取れても取れなくても良い仕事だと思っていた。
他のお客様に使った資料の再利用でちゃちゃっと仕上げる。
印刷した資料を持ち、お客様との打ち合わせに挑んだ。
元々は全身全霊を込めて作った資料だ。
使いまわしがばれないように細心の注意で修正したし大丈夫だろう。
客「君さ、うちの会社のこと舐めてるでしょ」
私「(絶句)」
何が起きたのかわからなかった。
お客様は難しい顔でドキュメントを見ている。
何故だ。社名はすべて入れ替えたはず。
ん?フッターにファイルの保存先が。
C:\docs\後回し\本気度低め\受注確度低め\株式会社A様\提案書.doc
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自分のPC内のフォルダ命名ルールは個人の自由ですが、
うっかり印刷してしまうととんでもないですね。
7.タバコ部屋の生霊……
その昔、プログラム仕様書は肉筆で作られていた。
アルファベットの1文字1文字をテンプレート定規を使用して丁寧につづっていく。
ある若手社員が100ページ以上に及ぶ仕様書を作成した。
完成したので上司に見せに行く。
上司はタバコ部屋にいた。
一通り目を通し、「ま、こんなもんかな」とつぶやくと
タバコの火消しバケツの水の中に仕様書をドボーン。
「もっかい新人研修からやり直して来い」
肉筆の仕様書は、原本を失ったら修正できない。すべて書き直しとなった。
その時にバケツから絨毯にこぼれた水の跡が、
今も苦しむ人の顔の形の染みになっていると言う。
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今なら電子ファイル修正してプリンタのアイコンをクリックで終わりですが、
肉筆で作成したものを捨てられるダメージはいかほどか。
手書き仕様書が用いられる時代のコンピュータ処理と言えば、
CPU利用時間による課金が全盛だったと聞きます。
無駄が多いプログラムはお金も無駄にしてしまうため、厳しく断罪されたのでしょう。
そういえば、CPU課金のシステムで無限ループを起こしたら、というのも恐い話ですね。
8.破壊される磁気記憶
私の会社では記憶媒体のすべてにQRコードを貼りつけて管理しています。
ある日、お客様からフロッピーディスクで大切なデータを受領しました。
しばらく色々な端末でそのデータを読み込むうち、
受領したフロッピーを失くしてしまいました。
重要なデータであったため複写は取っていません。
引き出しや机の下などを探しましたが見つかりません。
顔面が真っ青になりました。
重要データの紛失と、磁気媒体管理の不始末。
始末書を書かなくてはならないかもしれません。
しばらくして、会社の共有ホワイトボードに
落し物コーナーがあった事を思い出しました。
祈るような気持ちでそこに行きました。
そしてホワイトボードに貼り付けられたフロッピーディスクを見つけ、
胸を撫で下ろしました。
そしてその後に気付いたのです。
ホワイトボードにフロッピーディスク?
そうです。
マグネットで止められていたのです。
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そういえば5インチのフロッピーってセットしてからロックレバーを操作してましたね。
フロッピーが磁気で壊れてしまうということすら忘れていました。
9.山小屋で遭難……
あるSEが4人で登山中に遭難しました。
山小屋は真っ暗で寒いです。
朝まで眠らないための方法を考えることにしました。
男達は4隅に立ち、最初に1人がどちらかの角まで歩いていきます。
そこの角にいた人にタッチをしたら、その男は次の角に立つ男をタッチする、
と言う方法で朝まで運動するか?ということになりました。
SE1「タッチメソッドはスーパークラスの『男』に持たせよう」
SE2「いや、普通に考えてimplementsだろう」
SE3「concreteなのかabstractなのか、それが問題だ」
SE4「いや、そもそもこれ5人じゃないとできない……」
SE1「SE4よ。それは仕様なのだ。仕様どおりに設計することが重要だ。」
SE2「そうだそうだ。おい。誰かGOF本持ってるか?」
SE3「当たり前だ。どこへ行くにもこいつは手放さんよ」
夜が明けるまで議論は続きましたとさ。
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ちょっと笑えないですね。確かに長い打ち合わせってあります。
ちなみに元ネタは4人で山小屋に泊まり、
4隅を使って眠らないようにゲームをするという有名な話です。
しかし恐い話を聞くとなんで涼しく感じるんでしょうか。
rm -rf / というコマンドを間違って打ってしまうという恐い話がありましたが、
実際に間違いそうになるだけで背筋がヒヤリとします。
もし、これぞという恐い話をお持ちの方がおられましたら
コメント欄で教えていただけると幸いです。
山口 陽平
2007/08/25 22:45:32