オルタナティブ・ブログ > 加藤順彦|Asian視座で未来予想 >

ニッポンの景気対策の本命、『日本企業のアジア進出・アジア資本化』を支援しています

もとより消費税増税は不可避なんですけど

»

いつもおめでたい菅直人財務相は2月15日の衆院予算委員会で消費税を含む税制改正論議について、「議論そのものをしないと決めた覚えはない。平成22年度予算案の衆院通過後にいろいろな課題を次の段階に進めなければならない」と述べ、3月にも議論を始める考えを表明しました。

この数カ月間、悠然と誰にも理解できない謎の道を探し徘徊していた副総理も、財源がどうにもこうにもまーったくないことだけは、政府の要職に就いて半年経ってようやく  第三ならぬ大惨事の道程にある ことをわかってきたのでしょう。

しかし国家の競争力低下が加速度をつけて進行している中、今をもって菅氏からはまったく日本の景気回復、競争戦略のビジョンは聞き取れません。

したがって国内法人からの税収増の見込みについては彼自身、雨乞い・祈祷レベルのままかと存じます。故に偶然の放置プレイ成長を期待していた管氏にとってトヨタの800万台リコールは猛烈な膝カックンだったでしょう。

2010年度は新規発行の国債収入(44.3兆円)が税収を上回る最初の年となりました(09年一般会計の税収が当初予算額46.1兆円を8~9兆円下回る37~38兆円)。
さらにこれに併せて財務省が見通しをまとめた「後年度歳出・歳入への影響試算」によれば、来たる11年度は新規国債発行額は51.3兆円。更に13年度には一般会計の総額が100兆円を超えると想定しています。
そもそも、こんな財政状況を鑑みれば消費税増税は当たり前です。そんなことは、みりゃ誰でも解るのです。

そんなこと考えながらもろもろ消費税について検索してたら、おお!なんと。こんな記事が見つかりました。

■ 福島氏、財源確保は「所得税・法人税率引き上げで」

福島瑞穂消費者・少子化担当相(社民党党首)は17日午前のTBS番組で、鳩山政権の政策に必要な財源確保の方法について「所得税や法人税の最高税率を11年前に戻せば4兆2千億円捻出(ねんしゅつ)できる」と述べ、所得税や法人税の最高税率引き上げを政府税制調査会で検討すべきだとの考えを示した。
同時に「低所得者に高負担になるので社民党は消費税という形はとらない」と消費税増税には反対する立場を強調した。              (2009年10月17日 11:09 NikkeiNet)

気絶&悶絶。アホ、ここに極まれり。さすがお笑い社民党
いまも世界一水準の、法人税の実効税率、高額所得者の累進所得税率を戻す、と。
(ちなみに11年前=平成10年の個人所得税+住民税と合わせた最高税率は65%!でした )

これを瑞穂女史が本気で言ってるのが怖いが、それよりも彼女を閣僚にしている事自体がホラー かと。そんなことしたら日本が破綻するわ!と突っ込みつつ、、、

ほぼ同時のタイミングで・・更にまさしく国民を馬鹿にしたような記事を発見しました。

■ 選挙のために増税封印 消費税率上げで仙谷行政刷新担当相。

昨年の衆院選では情緒的感情的に払いたくない人を自党の票に結びつけるために、敢えて自民党の唱えていた 責任ある政治のための消費税増税 を争点にし 「民主党は4年間凍結するから投票して」と選挙をしていたことを【ミスター文化大革命】仙谷行政改革担当相が吐露しています。

しかも、このインタビューの中で、仙石氏は05年の郵政解散→総選挙で大敗した経緯に触れ「まともなことを言っても通用しない選挙になり、もう少し大人にならないと政権に近づけないという反省をした」と解説しています。

おいおーい!!あの選挙はまともだったでしょ。郵政解散での小泉政権の大勝は圧倒的民意でしょ。まともじゃないのは、今すぐにも消費税を増税すべき財政なのに、増税不要と国民を騙して勝ったアナタ方でしょう。・・・・とつい大人げ無く思ってしまう次第です。

昨年の衆院選で、民主党は他にも製造業派遣禁止、郵政・道路公団再国営化、高速道路無料、農家戸別補償などの各種の超アホアホ公約も掲げています。もしかしてコレも選挙に勝つためのアドバルーンだったんでしょうか。・・マジでまとめて全部反故にしてほしいです。

もとより消費税の増税は不可避。4年も凍結するとか守れない公約を掲げた民主党も、こうやって夏の参院選では、180度翻って消費税増税で押しても、この点では(社民・共産以外とは)争点にはならないでしょう。いやぁメデタシメデタシと思っていたら、、、

キタ━━━!!あの宇宙の総理が土俵際でパラレルワールドの向こう側にいました。

■ 消費税4年凍結を改めて強調 鳩山首相

しかも2月17日には共産党の志位氏と会談して
■ 所得税の最高税率引き上げ検討、首相 証券優遇税制見直しも

鳩山由紀夫首相は17日、共産党の志位和夫委員長と国会内で会談し
(1)所得税の最高税率引き上げ
(2)証券優遇税制の見直し
(3)大企業の内部留保課税 
などを今後の税制改正で前向きに検討する考えを示した。志位氏が会談後の記者会見で明らかにした。                            (2月17日 16:48 NikkeiNet)

とか出ています。

ウゲー死ぬる。鼻血も枯れ果てた。これじゃ瑞穂女史と一緒じゃん。

Comment(2)