データマネジメントに関するワンストップソリューション提供を目指す、インサイトテクノロジー新年度戦略
インサイトテクノロジーが4月20日に開催した新年度の事業戦略説明会にブロガーとして参加しました。
今年から代表取締役会長 CVO(最高事業計画責任者)を務めるアレン・マイナー氏から同社のビジョンについての説明が行われた。長い経験を持つアレン氏にとってもチーフ・ビジョン・オフィサーという肩書きは初めての経験とのこと。
代表取締役社長を務める森田俊哉氏は、市場環境としてデータベースのクラウド化が進んでいるとして、「プロダクト」と「プロフェッショナルサービス」の提供に注力することに加え、クラウド&マルチデータベースへ向けて、PISOなどの製品をクラウドに適応や、SaaS(Software as a Service)化への事業方針を説明した。
同社は1995年、日本オラクルの技術者3名により設立され、同社が提供するOracleパフォーマンスチューニングツールである「Performance Insight」の導入実績は、2,000社以上、11,000ライセンス以上に上る。また、海外製品のQlik(ATTUNITY)やDbvisitの日本展開も手がけている。
そしてこの4月からは、クラウドインテグレーターのサーバーワークスと4月から協業している。
これは、オンプレミスからAmazon Web Services(AWS)クラウドへのインフラ移行支援を1000社以上手がけるサーバーワークスと、Oracleから「Amazon Aurora」など異種データベースへの移行を100社以上経験しているインサイトテクノロジーの双方の強みが発揮されることを目指している。
今回発表されたサービスでは、以下の6つのサービスが提供される。
- AWSへのデータベース移行サービス
- データマスキングソリューション提供サービス
- データ暗号化ソリューション提供サービス
- データベース選定/設計サービス
- クラウドデータベースコスト削減コンサルティングサービス
- データベース監査ソリューション提供サービス
続いて、同社のプロダクトからソリューションへの移行する製品戦略について取締役CPO(最高製品責任者)の石川雅也氏が説明した。
「これまで扱ってきた製品はピンポイントなソリューション。これをそのままSaaSにするのではなく、広い範囲で役に立つ、エンタープライズ企業向けのデータマネジメントに関するワンストップソリューションとして提供していく」と石川氏は語った。
そして現在個別に提供している製品について、数年を掛けて
- クラウドデータベーステスト管理
- DataOpsfor DX
- データベースセキュリティ
という3つのソリューションに集約する計画があるとしている。
最後に、CTO(最高技術責任者)の宮地敬史氏がデータベースレプリケーションツールQlikをメインとした外部製品についての取り組みについて説明した
「Qlikはとても優れた製品であり、国内でも導入実績100社以上、600ライセンスを数える製品であるが、もっと認知度を高めていく必要があると」宮地氏は語った。
その上で、注力ターゲットとしてマイグレーションだけでなくデータ連携に注力する方針と、自社製品とのコラボレーションによる、マスク済みのデータを連携することでデータの安全性を担保、バージョンアップ/異種DB移行時のテスト工数を削減などのソリューション開発についての方針が示された。
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